互いの長所で支え合う。デザイン組織の交流とUI/UXデザイナーの成長環境
こんにちは!エクサウィザーズのデザイン部でUI/UXデザインをしている金(きむ)です。
今回は私の所属しているデザイン部のUI/UXデザイナーとしての日々をお話できればと思います。エクサウィザーズのデザイナーならではの充実感が少しでも伝わると嬉しいです。
いつでも「Yes, and…」心理的安全性の高い働く環境
デザイン部はスキル・経験・専門知識が多様なメンバーが集まり、ビジョンデザインからサービスデザイン、UXデザイン、インタラクションデザイン、UIデザインまで幅広い領域で活躍する個性豊かなデザイナーが在籍し、切磋琢磨しています。
デザイン部はクライアント案件のデザインを担当する部署で、各プロジェクトを推進する時は、デザイン以外の領域を担当するグループ(コンサルタントやドメインエキスパート、エンジニアが所属しています)からメンバーが集まり、組織横断でチームが作られます。
専門性を持つメンバーが集まり、UI/UXデザイナーが企画・提案段階からジョインするケースもあるため、多種多様なエキスパートに出会え、知見をシェアしてもらえるため、介護、金融、DX領域などのドメイン知識が自然に増えます。
もちろんデザインにおいても、自分の意志さえあればリサーチやワークショップなど、色々な事にチャレンジできる環境で、意見交換の時は相手の話を受け入れつつ自身の意見を伝えるような「Yes, and…」で行われるため心理的安全性が抜群に高い部署だと思います。
また、自らプロジェクトを立ち上げる事もできます。全社的に進めている「自由研究」という制度があり、自分の興味のある分野の企業に事業を提案することができます。
事業提案ってどうすれば良いの?という時は上司に直接話しても良いですし、気軽に相談できるチャットもあるので、そこで色々とアドバイスをもらえたり、提案先への接点がない場合でも、繋げていただくなど、協力してくれる方が現れたりするEQの高い環境です。
デザイン部は2022年4月に発足した育ち盛りの部署で、ノンデザイナーにデザインケイパビリティを伝えるための働きかけや、メンバー同士で話し合いながら、理想のデザイン組織をコツコツと作り上げています。
AIに特化したワークショッププログラム(AX Sprint)の開発、組織で使う新ツールの導入、ドキュメンテーションの整備など、業務のトライ・アンド・エラーを繰り返し、成果を出し続けるグループ、もっと働きやすいチーム作りを目指しています。
UI/UXデザインだけではなくチームビルディングについても学べ、組織がグロースしていく姿を体験できる事はとても貴重な時間だと感じます。
組織を超えたデザイナー間の交流と学び
共同ミッションを通した活動
エクサウィザーズのデザイン組織は自社のAIプロダクトを担当する「プロダクトデザイン部」とクライアント企業の事業開発支援を行っている「デザイン部」の2つ存在します。両グループは普段は各々のタスクに集中して過ごしますが、ブランディング・UXリサーチ・UI/UXデザインと、テーマ別に共同ミッションを持って組織横断で取り組みんでいます。
その中でUI/UXデザインの場合は制作物の品質担保に繋がるチェックシートを一緒に作成しており、その経緯や内容を簡単に説明します。
■デザイン経験・スキルが属人化されやすい環境の課題を解決
エクサウィザーズが得意とするAIを軸に、現在沢山のプロダクト・プロジェクトが進んでいますが、事業ドメインやサービス内容、開発形式などの携わる領域は多岐にわたります。
プロダクト・プロジェクトを進める際は少数精鋭がアサインされ、デザインのプロとして責任感を持って活躍していますが、経験したことに対する知識やスキルが担当したデザイナーに留まってしまうことがあります。
このように属人化されやすい知見を循環させ、全社的により良いデザインが提供できる事を狙った施策の一つがデザインチェックシートです。
こちらにデザイナーの皆さんの色んなノウハウを集約し活用する事で、最低限のデザイン品質担保はもちろん、自分のチームが達成したい体験に対して作り方が分かる道標になるように皆で協力し作っています。
■最初はミニマムに。最低限考慮すべき検討事項をまとめる
最初はヒューリスティック評価をヒントに起案されたチェックシート作成ですが、
エクサウィザーズのメンバーが使うものとしてアレンジすべきという事で、ノンデザイナー(PM、企画者)やデザイナー(Jr、新人)が各自の目線で確認できる内容を網羅する方向で、制作の開始から完了までデザイン上の課題点を定性的に確認・抽出し、安定したデザインクオリティがアウトプットできるようなシートを目指しています。
現在進めているver.1ではWebサービス(Webサイト、Webアプリ)に限定していて、制作の前提となる「企画・制作設計」「(技術的な)サービス設計」「アクセシビリティ」について、プロジェクトの目的やターゲットの確認、サービスの機能要件定義が明確になっているか等、必要な確認事項が記載されている事を目指して議論を重ねています。
UIの細部に関する「コンポーネント」と「コンテンツ」の取り扱いについては、UI/UXデザイナーが辞書的な意味でいつでも参考できるように(例えばモーダルウィンドウとモードレスの意味や差をちゃんと理解して正しく使用するための説明、NG例など)を作り込んでいます。
活用のタイミングに制限はなく、公開前はもちろん、プロジェクトのキックオフからでも使えますし、開発の途中やサービス運用中でも何かしらの気付きになるような内容になっています。
推進メンバーは6名ですが、チェック項目や内容について抜け漏れがないか、内容が肥大化しすぎてないかなど、色々な目線で見てもらう時間を設けて12名近くのデザイナーから知見・知識を借りブラッシュアップしています。(いつもよろこんでご協力いただいてありがたい限りです。)
■チェックシートがノンデザイナーにも浸透することを期待
デザイナーの課題を解決するための小さな一歩として進めている本ミッションは、現在ある程度カタチになって来て、実際のプロダクト・プロジェクトで各々テストしている状況です。
第一感想としては、チェックシートのカバー領域が企画・設計段階から定義されていたり、内容がノンデザイナーの目線も意識して作られていることから、プロジェクト関係者の皆で活用できるようになれば、デザインへの理解が広まりコミュニケーションが用意になる事が期待でき、事業の成功に大きな役割を持つのではと思います。
今後は、テスト運用を通した感想や課題を整理しつつ、Webサービス以外の領域や開発形式を考慮したアップデートも含めて方向性や目標をメンバーで話し合いながら、コツコツと精度を上げていきます。
チェックシートが、より多くの人により良いサービスを開発(提供)できる一役として役に立つことを願っています。
デザイナー交流会
上記の共同ミッション以外に、月1回エクサウィザーズのデザイナーが集まり、色々なデザインテーマで話し合う交流会も開催されています。
始まりは「他のデザイナーはどんな思いでお仕事に取り掛かっているんだろう」と言う私の小さな好奇心からでして、デザイナー同士で話し合ってみたい旨を周りに伝えたところ、皆さん快く賛同してくださり定期的に開かれるようになりました。
最初はお互いを知ろうとの意味でスキルマップを作り見せ合うことから始め、今まで「UIデザインの最新トレンド」や「高齢者に対するデザインTips」「WEBアクセシビリティ」などなど幅広いテーマで話し合っています。交流会の記録も残しているので時々見返して参考にすることがあります。
多様なバッググラウンドを持った方々が参加しているだけに、お互い知らなかった知識を得られるだけでなく、他のデザイナーの着眼点や発想は自分にとってアハ体験の連続で、非常に学びの多い時間です。そして普段あんまり関わりのないデザイナーとの会話は、お互いの得意分野を知ることで、後に助け合いの機会が生まれることもあります。
交流会の様子はこちら の記事もご覧ください。
レビュー文化は最高の成長機会
デザイン部の特長の一つはコミュニケーションが基本的に「Yes, and…」で話す文化のため、気兼ねなくレビューし合える雰囲気である事です。プロジェクトにアサインされる際、UI/UXデザイナーは1〜2名で業務をこなす場合が多いですが、デザイン構成段階からUI設計、開発実装まで業務上何か迷ったら一旦他のデザイナーに相談する事を推奨しています。
定期的に行われるUIデザイナーミーティングがあり、レビューしてほしいことがあれば、議題に上げたり、チャットで分野の得意な人に聞いたりします。
レビューは別の視点で解決の糸口が見つけやすく早期解決できる利点があるため、悩みを持っている側が大変ありがたい状況に見えますが、実はレビューする側も自分の知識を言語化するスキルが身につくため、お互い成長できる最強の技だと思います。
自分の得意が誰かの為になり、苦手な事はチームでスピーディーに解決できる。レビューしあう文化は皆のプラスになりますし、自分にとっても刺激となり、日々成長を感じています。
まとめ
「AIを用いた社会課題解決を通じて幸せな社会を実現する」と言うミッションのもと、デザイン部もジュニアデザイナーからベテランデザイナーまで意気投合してわちゃわちゃと過ごしています。
色々な領域で自然に新しい知識が増えるだけでなく、自身の長所が誰かの役に立ち、苦手なことや困ったことはチームで乗り越え、お互いに刺激しあい成長のチャンスがあちこちに転がっています。社会課題の解決にデザインの力で向き合いたい方や、私の話に共感いただける方、私たちと一緒に働いてみませんか?