多業種を繋ぐAIソリューション、法人事業部が目指す「ライフチェンジングデジタルイノベーション」 - 前編
エクサウィザーズのAIプラットフォーム事業が大きく変革する中、部の1つである法人事業部 法人第二部は、医療健康分野から生活インフラまで、幅広い業界の課題解決に挑んでいる。
宇宙開発や外食産業など、一見かけ離れた分野でもAIを駆使した革新的なソリューションを展開する。各部門のリーダーたちが語る具体的な取り組みと、「ライフチェンジングデジタルイノベーション」を掲げるこれからの展望について、インタビューを行った。
生活に寄り添うAI開発。法人事業部 法人第二部が描く、社会課題へのアプローチ
松永:まずは、当社のAIプラットフォーム事業部を構成する1事業部である法人事業部について、組織構成を教えていただけますか?
高橋:法人事業部は第一部と第二部に分かれており、さらに第一部と第二部の下にそれぞれ二つずつのグループが存在しています。つまり、全部で四つのグループで構成されています。
松永:エクサウィザーズのAIプラットフォーム事業全体が大きく変わってきている中で、「法人第二部」はどのような方向性を目指しているのでしょうか?
高橋:主に2つの分野に注力しています。1つは製薬や医療機器メーカーを中心とした「医療健康分野」、そしてもう1つは不動産、鉄道、外食産業など、広く「生活インフラ分野」をカバーしています。これらの分野は、皆さんの日常生活を支える重要な要素です。
エクサウィザーズ全体では、「AIを用いて社会課題を解決する」というミッションがありますが、その中でも我々法人第二部では健康医療や住環境・食事といった生活基盤の分野において、皆さんの日常生活に直接する社会課題の解決を目指しています。
松永:具体的に、どのような役割でどういった取り組みを行っているのか、まずは「医療健康分野」をメインとする”1グループ”のリーダーである木股さんから教えていただけますか?
木股:私たちのグループでは、大きく2つの取り組みを行っています。
1つ目は、製薬や食品など医療ヘルスケア企業のデジタルトランスフォーメーション(以下、DX)で、業務の生産性向上や付加価値向上を目指しています。
2つ目は、医療ヘルスケア関連の新規サービス開発です。企業のDXでは、主に製薬メーカーのバリューチェーン全体にわたってさまざまなプロジェクトを展開しています。
たとえば、第一三共様とは、AIを使って創薬プロセスの効率化を進めるプロジェクトを進めております。研究員が使用するAIツールの開発から業務プロセスの改善まで幅広く携わらせていただき、実績も出てきています。
その他にも、医薬品の配合最適化のAIモデル開発や、「リアルワールドデータ」と呼ばれる患者データを活用した医薬品開発や営業・マーケティング活動を支援する取り組みなども行っています。
新規サービス開発の分野では、ヘルスケア関連企業における新規事業として展開するウェブサービスの開発なども進めています。
松永:新規サービス開発はどのようなきっかけで始まったのでしょうか?事例があれば教えてください。
木股:一つ事例をお話しすると、もともと当社のプロダクト「exaBase FAQ」をご利用いただいているお客様で新規サービス立ち上げの構想があり、AIやウェブサービス開発のパートナーを探していたところ、当社プロダクトの評価が高かったことから「AI活用ならエクサウィザーズに相談しよう」と相談をいただきました。
実際のプロジェクトでは、エクサウィザーズのデザイナー・エンジニアと共同しながら、お客様の事業構想やユーザーの課題・業務プロセスをヒアリングし、サービスの具体化を進めていきました。
多様性が強み。それぞれの専門性を結集したAI開発チームの挑戦
松永:デザイナーとの協働の話が出ましたが、法人事業部にはBizDev(事業開発)だけでなく、デザイナー、エンジニアなど幅広い職種のメンバーが在籍していますよね。どのような体制でプロジェクトに取り組んでいるのでしょうか。
木股:テーマによって体制は変わりますが、新規サービス開発の場合は、事業開発メンバーとデザイナーやソフトウェアエンジニアが一緒にプロジェクトを進めます。構想のサービスやソフトウェアとしての実現方法まで、密に議論しながら進めていきます。
一方、AI開発系のテーマでは、機械学習エンジニアと事業開発メンバーで連携しプロジェクトを立ち上げるケースが多いです。事業開発メンバーが業務上の要件を整理しつつ、「AIでどう実現するか」は機械学習エンジニアが担当しています。
松永:木股さんの前職であるコンサルティングファームとは異なる体制だと思います。多様なメンバーと働く面白さ、難しさはありますか?
木股:正直、入社当初はデータ分析については一定の知見はあったものの、AIモデルの構築プロセスの知識は足りない部分も多く、自分にとっては新しいチャレンジでした。そのため、特に機械学習エンジニアの方々と密にコミュニケーションを取りながら、顧客に対してもわかりやすく説明できるよう噛み砕いて理解し進めていきました。
キャッチアップはもちろん大変でしたが、チーム内に多様なバックグラウンド・職種のメンバーがいるからこそ色々聞けるのは面白いですし、何より心強いですね。
(後編に続く)
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