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社員30名から売上100億へ。一人目人事から社員を見続けてきて感じる「急成長企業で活躍する人材の4つの特徴」

このアドベントカレンダー(概念)は、株式会社エクサウィザーズの子会社であり、生成AIサービスの開発や販売に特化した株式会社Exa Enterprise AIについて、各メンバーがリレー形式でそれぞれのミッションや想いについて執筆するものです。

今回、新規事業・exaBase 生成AI事業がサービスリリース開始1年でARRが約9億円規模に到達し日本屈指のスピードで成長するSaaSとなったこと、そしてデロイト トーマツ ミック経済研究所の「法人向け生成AI導入ソリューションサービス市場動向 2024年度版」に関して2023年度のマーケットシェア1位を獲得したという、2つの素晴らしい成果も祝して、各メンバーが記事をお届けします。プロダクトやメンバーの魅力をより多くの方に知って頂けましたら幸いです。

前回の記事は、プロダクトマネージャー・要木さんの「AIとIRの融合、グローバル経験を活かしたプロダクトマネージャーの挑戦」でした。今回は、エクサウィザーズ 執行役員/人事責任者・半田が執筆させて頂きます。

株式会社エクサウィザーズ 執行役員/コーポレート統括部 人事責任者・半田 頼敬

はじめまして、 株式会社エクサウィザーズの半田と申します。同時に、株式会社Exa Enterprise AIでは新規事業開発や人事など色々担当させていただいております。

思えば2018年にエクサウィザーズに入社した時は、社員数わずか30名程度でした。3年後の2021年のIPOを経て、今期は売上約100億円を目指して日々奮闘しております。2018年の2月ごろに、前社長(現:Chief AI Innovator)の石山さんと入社したての大植さん(現:株式会社Exa Enterprise AI 代表取締役)とオフィスの前のビール400円くらいの中華料理屋に連れていかれ「お前たちでこれからの会社を作っていくんだ!」とハッパをかけられたことを、昨日のことのように思い出します。

売上100億というのは一定の規模の目安かなと思うのですが、あの時の石山さんとの約束は、思ったよりも時間がかかってしまっているのが現状です。去年の10月に株式会社Exa Enterprise AIが立ち上がった際には、大植さんとは「今度は、もっと早いペースで100億作る会社を作りたいね」という話をしながら、エクサウィザーズ創業当初のようなモメンタムを感じながら楽しく仕事をしております。現在はエクサウィザーズ本社の人事責任者と兼務しているのですが、Exa Enterprise AIでは、生成AI×採用や人事領域の新規事業の開発や組織作りを担当しています。”事業”と”人事”、同時にやらなくてはならないというのが辛くもあり楽しいところです。覚悟はもちろんできています。

組織作りの一環として、Exa Enterprise AIの全社会の中で、「エクサウィザーズの成長を見る中で、私が感じた”企業の急成長と個人の成長を重ねられる人材の特徴"」というテーマでお話しする機会がありました。今日はそのことについて書いてみたいと思います。事業が1年で2倍3倍に成長することあっても、ヒトはいきなり変われませんからね…

全社会からの資料を引用

具体的に何を観察してきたのか

"エクサウィザーズで見てきたこと"、と表現しましたが、入社してからの6年半、人事として非常に貴重な経験をさせていただきました。以下の3点が自分の人事の視点としてのユニークネスかなと考えております。せっかく経験させてもらったことを再現性を持ってExa Enterprise AIに還元したいなと、全社会で話す機会をいただくに至りました。

1. 創業期からIPO、その後の3年を経験

当時の売上は数億円規模、社員数は30名から40名ほどの小規模な組織でした。私が参画したのは、会社が創業から約半年後のタイミングで、まさに成長の初期段階。その後、事業の急成長、コロナを経てIPOを迎え、さらに社長の交代、生成AI技術の到来など、色々な面で組織の変遷を経験しました。このような企業の急速な変化を、人事として会社全体の成長に関わる立場で見てきたので、外部環境が個人キャリアに及ぼす影響を客観的な観点を持って話せるのではないかなと思います。

2. 採用から育成、役員人事までの一貫した関与

かなり珍しいと思うのですが、入社以来ほぼすべての職種の正社員の面接に関与し、また、エクサウィザーズが半期ごとに実施する「人材開発会議」にほぼ全員分参加してきました。そこで、現場のマネージャーや役員とともに、個々の社員のキャリア開発について議論を行い、従業員の成長支援に携わってきました。新卒から執行役員レイヤーに至るまで、単なる採用活動ではなく、その後の育成/配置プロセスにも深く関わり続けてきました。

3. 定量・定性の両側面からアプローチ

エクサウィザーズでは、全社員を対象に「デジタルイノベーターアセスメント」というアセスメントツールを受けてもらっています。エンジニア職を除き採用候補者様には選考時にこのアセスメントを受けてもらっております。これにより、社員の成長を定量的なデータを基に、約6年間にわたり社員の成長プロセスを観察することができました

今回は、メンバーレベルの社員に焦点を当て、自分が見てきた中で、企業の急成長に合わせて自分を成長させていった社員の特徴を4つにまとめて紹介したいと思います。(全社会ではリーダー/マネージャーについても話したのですがそれはまた別の機会に…) 

「スタートアップに所属していたり、転職を考えているけど、企業の成長に自分が追いついていけるか不安」という方だったり、「スタートアップで活躍する人材の共通点を知りたい」という方のお役に立てると嬉しいと思います。

1. 思考の柔軟性

急成長企業では、環境が日々変化します。殊更AIやITのような急激な技術革新が起こる業界においては「昨日の正解が今日の不正解」となることは日常茶飯事。そのため、成果を出すためには柔軟な思考力が不可欠です。

固定観念からの解放

多くの人は過去の成功体験や「前職ではこうだった」という固定観念にとらわれがち。ですが、ここまで変化が激しい環境だとそのような思考が大きな障害となることがあります。従来のアプローチに固執せず、常に最適な方法を模索し、新しいやり方や考え方を積極的に受け入れる姿勢が求められます。事業成長や顧客などの「コト」にむかえる人は、自分の意見の正しさに固執しすぎないと言うことなのかもしれません。

初期仮説をひっくり返す速さ

また、自分の考えや判断が間違っていると気が付いた時には、即座に軌道修正できることも重要です。急成長の環境では、迅速な対応が成否を分けることが多く、過去の成功体験に固執せず、状況に応じた柔軟な対応が求められます。自分の信念を持って堂々と話しているように見える人が、違う観点の人の意見を聞いて、あっさり方向転換をするシーンを何度も見てきましたし、変化の激しい局面では一貫性よりも意外とその変わり身の早さがポジティブに働くように思います。

2.頭が良すぎない、行儀が良すぎない

どんどん成長していく人材には強い行動力が見られます。いわゆる「頭の良い人」が必ずしも成功するわけではありません。成果を出すには、行動・行動・行動です。その時に障害になるのが「頭が良すぎる」「行儀が良すぎる」だったりします。

頭が良すぎない

頭が良すぎることによって過度な情報収集により行動が遅れるケースが見られたりします。昨今では他社のスタートアップのベストプラクティスやAIの最新情報など、かなり容易にアクセスできるようになっています。情報を集めすぎて、実際に行動に移すタイミングを逃してしまうことがしばしばあります。重要なのは、完璧な情報が揃わなくても、不完全な状態でも前に進む勇気を持つことです。多少のリスクを抱えつつも、行動に移すことで、成長の機会を得ることができます。なまじ頭が良すぎて動けない、みたいなパターンを結構見てきました。

行儀が良すぎない

成長する人は、実際の行動を通じて学ぶ姿勢を持っています。単なる知識の習得に終わらず、実践を通じて新たな気づきを得ることができる人はやっぱり成長スピードが速いです。また、一定の人を巻き込もうとすると、ある種の図々しさ、みたいなものが必要だなと感じることがあります。変に行儀が良すぎて遠慮してしまったり、色々な人との合意形成を大事にしすぎて、貴重な学びの機会を失ってしまっているシーンもたくさん見てきました。きれいな形でゴールするよりもとにかくゴールにねじ込むんだという気迫によって周りが動かされることがあるかなと思います。

3. 自責と他責のバランス

「自責と他責のバランス」は、急成長する環境で成長するために重要なポイントです。適切な責任感を持ちながら、過度な自己否定を避けるバランスが必要です。

“健全な”自責

伸びていく人材は、自分の行動や決定に対して健全な自責意識がある。これはベンチャーでよく言われることだと思います。しかし、過度に自分を責めすぎると、自己成長を阻害してしまうこともあるため、適切なバランスを保つことが重要です。安易に会社や環境のせいにしてしまうのも問題ですし、構造的に詰んでる状況で過度に自分の能力不足に原因を求めてしまうのも違う。スタンスが良いように見えて、長期的には成長を止めてしまっている可能性もあり、そのバランスがとても難しい。自分もいまだにずっと悩むポイントです

視座の高い人にアドバイスをもらう

こういうシーンで具体的に役に立つのは、「自分とは違う視座の人の視点を意図的に複数もらう」ことです。同じような視点の人に同じようなアドバイスをもらってどんどん負のスパイラルに入る前に、社内でも少し遠い人や経験のある人に話を聞いてみたり、意図的に社外に出たりすることで、自分を客観視できるヒントをもらえると思います。

(最近では、社外でもカジュアル面談というていで気軽に話せる場もたくさんありますし...エクサウィザーズでは壁打ち含めたカジュアル面談もお待ちしております)

4. 自身や状況をメタ認知する

社内の面談・面接を通じていろいろな悩みや葛藤を聞く機会がありますが、ベンチャーにきて成長意欲が高いような人材が悩むパターンは「自分で自分を苦しめていることがほとんど」だと感じます。偏った視点、高すぎる理想、間違った自己認識、思い込みでの勝手な制約条件などなど。自分を苦しめるものは人によって様々あると思うのですが、自己の状況を客観的に把握し、長期的な成長を見据えることができる人材は浮き沈みがあれど長期で見ると成長しているように感じます。

サポートを早く求める

急成長してる状態は業務が過密になりがちで、目の前のタスクに追われることが多いですが、自己の状況を冷静に振り返り、必要な時に適切なヘルプを求めることが重要です。スタートアップはマラソン的要素があるので、チャンスが来た時にそれが掴めるよう、常に元気でいることが大切です。何が自分を回復させるのか?を認識し、「自分のご機嫌は自分で取る」

この状況がずっと続くと思わない

苦しいときはどうしても「この状況がずっと続くのではないか」というマイナス思考になってしまいがち。ただ事業が急成長してる場合、良くも悪くも状況がずっと同じということは少ないです。事業の方向性が変わったり、上司が変わったりして、評価や環境が180度変わったりすることもよくあります。焦りすぎず、じっと耐える時間があっても良いのではないでしょうか。市場環境や役割が変わって一気に輝く人もたくさん見てきました。「まぁいつか終わるでしょ!」「きっとなんとかなるでしょ!」と状況を笑い飛ばす豪快さも必要なのかなと思うこともあります。意図的に明るくいる、ということなのかもしれません。

長々と書いてしまいましたが、まとめると
1.思考が柔軟
2.頭が良すぎない、行儀が良すぎない
3.適切な自責と他責のバランス感覚
4.自身や状況をメタ認知する

の4点が会社の成長スピードにうまく自分を合わせられる人の共通点かなと思います。

最後になりましたが、急成長する環境に身を置くと、成長するのは間違いありません。会社の成長スピードに合おうが合うまいが、絶対に成長はします。加えて大変なことも含めて「いい仲間といい思い出が作れること」は保証します。少しでも興味を持っていただいた方とお話ししたいです。

こちらからカジュアルにお話ししましょう!

次回の記事は、このアドベントカレンダーの最後の記事となる、エクサウィザーズ 取締役/Exa Enterprise AI 代表取締役・大植さんの「『人の可能性を解き放ち、新たな挑戦にむきあえる社会に』設立約1年でARR10億円の企業をさらに拡大するために」です。お楽しみに!

この記事を読んで、当社に少しでも興味を持ってくださったら、以下のツールからカジュアル面談も可能です。AIのレコメンド機能を利用して、面談相手を見つけてみてください。(AIのレコメンド機能だけを楽しみたい方もぜひ!)


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