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NLPギルドの専門技術を円滑に連携し、ちょっとしたコツで効率的にプロジェクトを進めている話

エクサウィザーズの2022年アドベントカレンダーの9日目の記事です。

エクサウィザーズのNLPギルドに所属している長谷川駿と申します。NLPギルドとは、システムにテキストを理解させる自然言語処理技術を専門とするエンジニア部隊のことです。NLP技術の研究・開発、そしてAIモデルの開発を仕事としています。 
 
NLPギルドを支える知識と技術を磨くために、エクサウィザーズでは業務の20%を研究・開発に当ててよいというルールがあります。これを活用して、私たちは日々新たなことに挑戦しています。
 
この回では、私たちが日々積み重ねた技術を社内でどのように共有し、活用してもらうかという実践的な取り組みについてご紹介したいと思います。

NLPギルドとして奮闘の日々

私は2021年4月に新卒で入社しました。東京工業大学で博士課程までの5年半、NLPに関する研究に力を注ぎ、最難関国際会議 ACLで論文を発表したほか、研究会では若手奨励賞を受賞しました。
 
エクサウィザーズでは、AIの専門知識にレガシーな手法も組み合わせたエンジニアリング力の強化、そしてビジネスに携わりながらプロダクトを生み出す力を身に付けることを目標に日々奮闘しています。
 
さらに、いいプロダクトを生み出していくためには高いコミュニケーション力も欠かせません。そのため、〝おしゃべりな〟機械学習エンジニアを意識するようにしています。

知識・技術の活用に必要なこと 

社会課題解決を技術と結びつけ、顧客に提案・案件の遂行を行うことは容易ではありません。このため、エクサウィザーズでは、全体を俯瞰し、最適な提案を行うAIコンサルタントがプロジェクトを主導しつつ、業務を深く理解するドメインスペシャリスト、AIの知識や経験に長け、実際にAIを作成する機械学習エンジニアたちの連携が欠かせません*。連携のポイントは、それぞれが持つ専門性を遺憾無く発揮した上で最適解を見つけていくことです。 
 
もちろん優秀なAIコンサルタントは広い技術領域を知っているわけですが、エクサウィザーズにはAIだけでも4つの部隊(NLP、画像、構造化、最適化)があるほか、技術は数ヶ月単位で進化していきます。1人だけで全領域を把握・キャッチアップしていくことは簡単なことではありません。 
 
そのため、NLP知識や独自の技術資産を、あらかじめ利用しやすい粒度で社内で共有しておく必要があります。エクサウィザーズで重要視しているのは、トランザクティブメモリー「知識のありかを知ること」です。つまり、全てを把握するのではなく、知識にたどり着けるように道筋を明確にするという考え方です。 

*実際にはインフラエンジニア・フロントエンジニア・ソフトウェアエンジニア・UXデザイナーなど多くの業種を巻き込み、プロジェクトの詳細を共有・最適化する必要があります。

NLPギルドでの取り組みの全体像 

NLPの知識や独自の技術資産を有効活用してもらうために取り組んでいる営業資料とデモの作成、そして資料の共有方法をご紹介します。
 
営業資料  
案件受注への一助となるため、「顧客・AIコンサルタントの想像力を刺激できる」ことを大きな目標にしています。ギルドチームのメンバー総掛かりで作成していますので、AIコンサルタントへの共有も最小限で済むという利点もあります。 顧客との議論の叩き台となるほか、リード獲得にもつながる大切なものです。

資料の一例

デモ
デモを作成するといっても、作り込み具合や、特定の技術にフォーカスするのかユースケース単位なのかなどバリエーションがたくさんあります。 こちらも営業資料と同じく、「顧客・AIコンサルタントの想像力を刺激できる」ことが大切です。一例を以下に示しますが、streamlitというライブラリを使用しています。

もう一段、高度なユースケースにはUXが重要にはなりますが、まずはどのような技術かを見せるという点では非常に有効です。ま​​た、作ったデモから派生して、社内の業務で活用した技術もあります。社内利用から知見が溜まっていき、ソリューションとしての質も高まります。

デモの一例

知識共有を妨げる〝障害〟を減らす

前述の通り、知識のありかを見つけやすくすると、技術者に対して様々な質問が投げかけられる機会も増えてきます。 そこでNLPギルドでは、情報を文書に落とし込み、共有しやすくする取り組みを行なっています。知識の在処は必ずしも人ではなくていいという単純な話です。
 
何度か質問された内容を文書化しておけば、技術者が同じ質問に回答するという作業の重複を避け、その分研究や開発に時間をかけることができます。情報の〝属人化〟を防ぐことは企業にも技術者にもメリットがある方法なのです。
 
ここまで、NLPギルドで行なっている知識や技術を連携する取り組みをご紹介しました。営業資料、デモ作成、情報の文書化と取り組み内容に目新しさはないですが、実施することで技術者の研究・開発へのモチベーションを維持し、より早く社会課題の解決に近づくことができます。 プロジェクトに関わる技術者たちの〝連携〟をうまく行うための地道な取り組みがいかに重要かが少しでも伝われば幸いです。 

最後に 

取締役会長の春田さんのコメントですが、「社会課題を真面目に議論し、解決する会社」を目指して私たちは日々働いています。この考えに共感し、一緒に働いてくれるメンバーを募集しています。我こそは!と思ったそこのあなた、ぜひ力を貸してください。

まずはカジュアル面談を申し込みたいという方はこちらから。

10日目は人事統括部の平木朋世さんです! 

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