30代は、コンサルと事業会社、どちらでキャリアアップするか?#Open EXA vol.2 イベントレポート
人生100年時代と言われる今、多くの方にとってキャリアチェンジは当たり前のことになりつつあります。事業会社で活躍されている方のなかにも、評価されている社内でこのままキャリアを積むべきか、新しい環境へ一歩踏み出すべきかと悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、事業会社での経験を武器に現在はエクサウィザーズのBizDev / AIコンサルタントとして活躍するメンバーが「事業会社から一歩踏み出すキャリア形成」について話します。何に迷い、どのようにキャリアチェンジを決断したのか。転職当時を振り返りながら語ったイベントの内容をQA形式でお届けします。
キャリアチェンジを考え始めたタイミング、きっかけは?
前川:私は転職を2回しているので、それぞれについて話しますね。1回目は、ソニーからボストンコンサルティンググループ(BCG)です。ソニーではアナログエンジニアからスタートしましたが、一般的にアナログエンジニアは一人前になるまでに10年ほどかかると言われています。当時はひとつの業務を習得するためにそれほど長い期間を費やすことを考えていなかったので、転職を決意しました。
転職後のBCGでは数ヶ月単位でプロジェクトが変わるので、知的好奇心も刺激されましたし、毎日が新鮮でした。しかし、BCGでプロジェクトを進めていく中で、徐々にもどかしさを感じ始めました。なぜなら、クライアントのために考えた戦略が最終的にどういう結果につながったのかがわかりづらかったからです。
その頃はBCGで7年ほどが経ち、慣れを感じ始めていたタイミングでもあります。一度外の世界を見てみようかなと思った時はちょうどAI全盛期。であれば、AIをど真ん中でやっている会社がいいなと思っていた矢先に見つけたのが、エクサウィザーズだったのです。興味半分でエクサウィザーズに遊びに行って、社長の石山さんと話していたら、面白い事業をステキなメンバーでやっている会社だなと思いました。コンサルで上を目指すのもいいけれど、自分の手で事業を大きくすることを経験すると将来的にも有益かなと思い、その日のうちにエクサウィザーズへの転職を決意しました。
林:私はいつか転職することをイメージはしていましたが、実際に転職を決意するまでには葛藤もありました。新卒で入社したNTTドコモで、入社5年目の時に立ち上げた新規事業が撤退となり、少しモヤモヤしていた時期に一度、転職活動を行いました。しかしその時は、同僚や上司と一緒にもっと働きたいと思い、転職せずにその後、新規事業立ち上げの支援やシリコンバレー駐在などを経験しました。
転機はLinkedInでエージェントに声をかけられたことです。紹介された企業はエクサウィザーズではなく外資系企業だったのですが、せっかくなら他の企業も見てみようと探している中でエクサウィザーズに出会ったんです。
どんな会社・業界で探しましたか?どういった点を重視しましたか?
前川:エクサウィザーズの前は、ファンドも見てました。報酬もいいですし(笑)。でも、30代前半であればもう少しスモールな場所で挑戦する方が楽しそうだなと思い、最終的にベンチャーを選びました。あとはどんな人が働いているかも重視してました。
林:コンサル、外資系企業、事業会社や、もっとアーリーなベンチャーも見てました。英語を活かすことも考えて外資系企業も検討しました。しかし外資系企業は意思決定が本社になることも多いので、自分の嗜好と少し違うかなと。コンサルも候補でしたがドコモからコンサルに行く人も多いので、天邪鬼な自分は人とは違う選択をしたかった(笑)。
重視した点は3つですね。AIエンジニアをやっていた経験が活かせること、事業開発に携われること、コンサルスキルを身につけられること、です。
最終的にエクサウィザーズに転職した決め手は?
林:先程の3つすべての条件に当てはまったことと、最終的には、たくさんの人から話を聞けたことが決め手ですね。社員の方だけではなく、エクサウィザーズに投資しているVCや、エクサウィザーズと付き合いの深い経営者の方にエクサウィザーズの印象を聞きました。中でもエクサウィザーズのミッションである「AIを用いた社会課題解決」はとてもチャレンジングですが、非常に優秀なエンジニアやコンサルタント、デザイナーが集まっているため、このメンバーで解決できないのであれば仕方がないという話を聞き、自分も同じ船に乗ってみたいと思うようになりました。
出身企業と現職のギャップはありますか?
前川:思った以上にクライアントとしてエグゼクティブに会うことが多く、意外でした。他にも、エクサウィザーズは経営会議に全社員が参加できるなど、経営の透明性が非常に高いと思います。
また、社員のビジネスを作っていくことへのこだわりが強いと感じましたね。さらに驚いたのは事業のスピード感や個人に与えられる裁量の大きさです。特に私が入社した当時はオンボーディングや研修制度など様々な社内制度がまだ出来上がっていく過程段階だったこともあり、入社初日から現場に同行するなどベンチャーならではの経験もしました(笑) 。
林:出身企業と比べて、様々な事業領域をカバーしていることですね。また、求められるアウトプットレベルも高いと感じますし、会社の成長への自身の関与度や責任の大きさも実感します。
キャリアにおける「安定」と「挑戦」のトレードオフについてどう考えていますか?
前川:答えるのが難しいですね。
個人的に安定はあまり好きではないのでほとんど考えてなかったです。
林:前川さんと比較すると、私の方が安定志向かもしれません。
ただ、何を持って「安定」と考えるかだと思っていて、現代においては同じ企業で働き続けることがリスクと考えることもできますよね。
前川:私はリーマンショックの時にたまたまアメリカに住んでいたので、現地の状況を肌で感じています。新卒で入社したソニーでも、あまり経営状況が芳しくなかった2010年当時を経験しています。だから、大企業もベンチャーも安定していないというのは経験として感じていました。結局は自分がどうするかなので、自分が勤めている企業がなくなったら、それはそれでなんとかなる、くらいに思っています。
林:私はそこまでは振り切れてないですね...。
変化に抵抗を示す社員もいる企業をどう巻き込み、プロジェクト推進していますか?
前川:現場にAIを導入するには、オペレーション自体をガラッと変えないといけないこともあるのでパワーが必要です。そのため、CXOレイヤーと一緒にトップダウンで推進することもありますし、一方で現場のキーマンを味方につけることも必要です。企業の文化に合わせてますね。
林:ベンチャー企業との取り組みに慣れている企業が多いのか、エクサウィザーズと組んでいる企業の方々は、個性豊かでアクションを起こしていただける方が多いと思います。社内の動かし方にも慣れていて、トップや現場をうまく巻き込んでくれるんです。
今後のキャリアをどう考えてますか?
前川:正直、あまり考えてないです。この先は何が起こるかわからないので、その時に出会った面白いことに取り組んで行きたいですね。できるだけ幅広く色々なことを知っておきたいので、多くの人に会おうとは考えています。
林:前川さんと同じですね。エクサウィザーズは自分のやりたいことができる環境だと思っているので、今は目の前の仕事に邁進していきたいです。
前川:シリコンバレーに赴任していた時は?アメリカにずっと住みたいとは思わなかった?
林:本当はもう少し住みたかったですね。シリコンバレーの環境は本当に刺激的でした。会社を売却して十分成功したにもかかわらず、よりスケールの大きい事業を目指して再度起業した中国人起業家からは、とてつもなく強いバイタリティを感じましたね。
前川:やっぱり、どんな人と出会うかは大事ですよね。そういった点でもエクサウィザーズは個性的な人が多いので刺激的です。
仕事とプライベートの切り分けはどうしてますか。
前川:私はあまり仕事とプライベートは切り分けてないですね。子供と遊んでる時にアイデアが浮かぶこともあるし。一方で、社内では子育て世代が多いので、明確に切り分けてる人もいます。スケジュールに家事・育児ブロックを入れている人も多いです。
転職の際にフリーランスや独立などの選択肢は考えなかったのでしょうか?
前川:独立は考えましたが、事務手続きが苦手で確定申告とかしたくないと思ってしまいました(笑)。フリーランスは、自分の性格上、持っているスキルの切り売りになってしまい、最新のビジネストレンドを体験しないまましぼんでいってしまう気がしたので、あまり考えませんでした。
林:私はフリーランスは考えていなかったですね。情報が入ってきたり、面白い人がいたり、ひとりでいるよりは組織にいるメリットが大きいと思います。
エクサウィザーズのAI技術開発部の働き方や雰囲気を教えてください。
前川:プロジェクトによりけりですね。リモートワークなので、パソコンさえあればどこでも働けます。そのため、それぞれが自分の好きな時間に好きな場所で働いている印象ですね。ただ同時に、チームとしても成果を出すという強い想いもあるので、提案時やプロジェクトの際はBizDevとエンジニアで納得いくまで議論することも多くあります。プロジェクトを始める前に、BizDevとエンジニアが働き方のすり合わせもするようにしています。
林:ビジネスの価値を考えて、現場で生きる技術を考えている人が多いですね。前川さんがおっしゃるように働き方は人によります。勤務時間をズラして集中できる時間帯にガッツリとコードを書く人もいますし、クライアント向けの資料作成やプレゼンもやりたいという人もいます。
最後にひとこと
林:コンサル出身者やデザイナー、エンジニア、個性豊かなメンバーと一緒に様々なチャレンジができるエクサウィザーズは、とても楽しいです!
前川:もっとDeepな話が聞きたい方は別途ご連絡ください!
エクサウィザーズ社員のリアルな声が聞ける#Open EXA。今後もさまざまなテーマでイベントを開催していきます。興味をお持ちいただいた方は、ぜひお気軽にご参加ください。