「どんな人でも自分にないものを持っている」。キヤノンを41歳で飛び出したMLエンジニアが作る、プライドと自律性のある場
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「どんな人でも自分にないものを持っている」。キヤノンを41歳で飛び出したMLエンジニアが作る、プライドと自律性のある場

「“実験場”と言うと少し大袈裟かもしれないですが、個人の裁量が大きいエクサウィザーズであれば、『若手が伸び伸びと活躍できる』理想の職場を作れると思っているんです」

「エクサウィザーズ」で活躍する“ウィザーズたち”を紹介するストーリー。

今回は、41歳でキヤノンから転職して、MLエンジニアになった佐藤正規さんにインタビューしました。

「真理を知りたい」という好奇心から数学や物理学に魅了され、部署や職種を転々としてきた佐藤さんがエクサウィザーズでMLエンジニアに辿り着くまで。たくさんの人と関わる中で自然と生まれたリスペクトの気持ち。そして、これからのエクサウィザーズを担う次世代エンジニアへの想いについて伺いました。

◾️ プロフィール

佐藤 正規(さとう・まさのり)

京都大学工学研究科原子核工学専攻修了。1999年4月、アルプス電気株式会社入社。ダイレクトサーマルプリンタ開発に従事。2002年8月、キヤノン株式会社入社。多成分流体を始めとする物理シミュレーションアルゴリズムの研究開発とそれらを用いた現象解析、デジタル顕微鏡システムの研究開発、および複合現実システムの開発など、多くのR&Dプロジェクトに従事。2017年7月株式会社エクサウィザーズ入社後は、MLEとして主に構造化データを用いた予測モデル構築PJを推進。


多数派に流されず、自分の道は自分で選んできた

昔からなんとなくで多数派に流れるのが嫌でした。多数派だからではなく、自分で決めた方を選びたかったというか。仮に少数派の選択だったとしても、自分で決めたことなら思い切って飛び込めるんです。

例えば、大学受験のときも、地元の盛岡からは東北大学を選ぶ人が多い中、私が選んだのは京都大学でした。「京都大学でなければいけない理由」があったわけではなかったんです。ただ、東北の人間が東京という「関所」を越えて西に行くことはあまりないので、そうしようかなと。

当時は、科学雑誌「Newton」の別冊で宇宙の成り立ちについてよく読んでいた影響で、素粒子論が好きでした。その頃から、私の知的好奇心を動かすベースは「真理を知りたい」だったのかなと思います。

大学の学部選びでは、素粒子っぽいものを学べる場所はどこかなと探して原子核工学科に入ったんですけど、そこはどちらかと言うと原発に関する学習がメインの場所で。真理を求める探求心は強かったのですが、そういう下調べは雑でしたね(笑)

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卒業後は新卒でアルプス電気に入社しました。このときも、強い入社理由があったわけではなくて、Uターンで盛岡で働けて、それなりに大きく、技術職につける会社で絞ったら、ここしかなかったんです。ただ、希望したからといって必ず盛岡工場に配属されるとは限らないとは、後から気づきました。相変わらず下調べは雑だったのですが、結果的には希望通り配属されたので運が良かったです。

アルプス電機では、レシートを印刷するプリンタを開発する部門にいました。基本はソフトウェアエンジニアながらも、メカの組み立てや基盤づくりも担っていました。

良い意味で泥臭い会社でしたので、今も役に立っているプロジェクトを前に進めるための打たれ強さが身につきました。技術的にも幅広いことを学べましたし、プロジェクトを忍耐強く進めることができるようになったのは、このときの経験が生きています。

「数学は現代の魔法」。地元から飛び出す決意をして、数学や物理学にのめりこんだ

アルプス電気からキヤノンに転職したのは、27歳のとき。世間的にプリンタの需要が落ち、業績が下がったことで盛岡事業所がなくなったことがきっかけでした。もともとUターンで働くことを目的としていたので、盛岡に残って他の会社を探す選択肢も考えたのですが、「地元にこだわって自分の可能性を狭めるのはもったいない」という気持ちもあり、東京の転職先を考えはじめました。

キヤノンを選んだのは、大学時代にコンピューターシミュレーションをかじっていたこともあり、その経験をピンポイントに活かせる求人があったことが決め手。入社してすぐは、研究所のシミュレーション部門に配属されました。

研究所のシミュレーション部門では、インクジェットプリンタの研究開発をしていました。キヤノンのインクジェットプリンタは、インクを小さい液滴にして飛ばす仕組みで動いています。プリンタの内部で300℃から400℃の熱を一気にかけることで、水を瞬間的に沸騰させ液体が気体になるときの圧力を利用しているんですね。どんな熱をかければ、インクがどういう風にどれくらいの速度で、どこの位置に飛ぶのか。それを精度よく予測するためのシミュレーション手法を研究していました。

研究所での仕事は、数学と物理学、そして計算機科学への深い理解がないと結果を出せない部門だったので、社内ではオープンディスカッションが盛んでした。周りには優秀な人たちが多くいたので、ついていくので精一杯でしたが、確実に自分のレベルが上がっている実感はありました。メンバーも気の合う人ばかりだったから、みんなでわいわいがやがやと延々議論を行なう毎日は本当に楽しかったですね。初めは物理学への興味が強かった私も、次第に数学への興味が強くなり、数学によってあらゆることを実現することに苦心するようになりました。

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数学って実体があるわけではないのに、数学を使うとわかること、できることが沢山ありますよね。今では、数学は現代の魔法だと思っています。

多様性を受け入れることの重要性を知ったキヤノン時代の後半と、エクサウィザーズとの出会い

その後、キヤノン内で部署を転々とし続け、41歳のときにふと「このままキヤノンに残っていて、良いのだろうか」と思ったんです。40歳を過ぎると誰でもそうだと思うのですが、やっぱりキャリアの折り返し地点なので、自身のキャリアについて考えざるを得なかったというか。ちょうど仲の良かった後輩が転職したこともあり、転職を決意しました。

ただ、今までやってきたようなコンピューターシミュレーションって、求人の母数が少ないんですよね。そこで、当時独学で勉強を続けていた機械学習、AIの領域へ視線を向けたところ、出会ったのがエクサウィザーズでした。

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仮にも大企業でさまざまな部署を渡り歩いてきたので、たくさんの人を見てきた自負はあります。だから、エクサウィザーズの面接ではすぐに「ああ、この会社は合いそうだな」と思いました。入社して3年が経ったいま、あえて「どんな会社か?」と問われたら、「穏やかで真面目な人が多い。でもふざけるときは大いにふざけるというメリハリがあるフラットな集団」と答えますね。

本当にいろいろな人がいる会社だと思います。だからこそ、多様性を受け入れることが大切で、そのため大事なのは、やっぱりリスペクト。これはキヤノン時代に、部署移動を繰り返していたときに学んだことです。

異動した部署の中には、自分が一番年上で年下の技術者ばかりの場所もありました。でも、年下と言えども自分よりも深い知見を持っている方も多くて、どんな人でも自分にないものを持っている、そこにリスペクトの気持ちを持とうと強く感じたんです。リスペクトさえあれば、意見が合わずぶつかってしまうときでも、ディスカッションで解決したり、仮に言い合いに発展したとしても絶対に一線は越えませんよね。この考え方が、エクサウィザーズで多様な人と仕事していくために、とても大事だなと実感しています。

「自分たちが会社の将来を担っているんだ」と若いエンジニアが自信を持てる職場にしたい

良いMLエンジニアとは、データと誠実に向き合える人だと考えています。機械学習モデルの精度は、データ次第。データによっては、期待されている成果が出しにくい場合もあります。ここで見栄を張って「何とかやってみます」と答えるのは、誠実な回答ではないと思います。事実をシビアに見て出来ることは出来る、出来ないことは出来ないと正確に伝えることが大事です。

エクサウィザーズのMLエンジニアであれば、お客様を短期的に喜ばせることではなく、お客様が本当に求めていることは何か、きちんとデータから向き合える人であってほしいですね。

それを踏まえてエクサウィザーズに向いている人は、何かがおかしいと気づいたら、そこを積極的に拾っていく姿勢がある人。

少ない人数で何か新しいことをやろうとしたとき、絶対にここは誰かが拾わないといけないよねとか、ここって上手く回っていないよねということが必ずあるので、指示待ちだと遅いんです。

エクサウィザーズは、社会課題解決を目指していますが、そのためにもまずは社内課題に対してオーナーシップを持って対応できるかが大切。

そういった組織的に未完成な部分をストレスに感じるのではなく、逆に自分の思い通りにできる余地があるんだと変換できる人、その環境を楽しめる人がエクサウィザーズで働くことに向いているのではないでしょうか

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私たちが掲げるミッション「AIを用いた社会課題解決を通じて、幸せな社会を実現する」を実現するためには、MLエンジニアの力は必要不可欠。この分野においては、もっと若いエンジニアが活躍できるようになると良いなと思っています。若い人たちほど、やわらかい頭で新しい価値を作り出していけると信じているので。

また、彼ら彼女らには自分たちがエクサウィザーズの将来を担っているんだ、というプライドを持って欲しいという思いもあります。実はキヤノンでも、若手の育成支援のために、各部署内の知見を集めたQ&Aサイトを作ったり、社内制度のさらなる改善などを考えていたりしました。

“実験場”と言うと少し大袈裟かもしれないですが、個人の裁量が大きいエクサウィザーズであれば、「若手が伸び伸びと活躍できる」理想の職場を作れると思っているんです。

若いエンジニアが主体的に動き、試行錯誤して高いレベルのチャレンジができるようになれば、エクサウィザーズはすごく良い方向で成長軌道に乗ることができるはず。

もちろん自分が一人のエンジニアとして価値発揮するのもそうですが、若手がプライドと自立性を持ち、どんどんチャレンジしていく場づくりもしていけたらと思っています。

エクサウィザーズ では一緒に働く人事を募集しています。興味のある方は是非ご応募ください!

文:早川大輝  編集 / 写真:稲生雅裕

(この写真は2020年に撮影しました)

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