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”普通の人”でも社会課題を解決できる社会に。NTT、楽天、メルカリを経たPM/UXデザイナーの夢

「エクサウィザーズ」で活躍する”ウィザーズたち”を紹介するストーリー。

「メルカリ」の初期グロースや「メルペイ」の立ち上げなどに関わってきたUXデザイナーの宮田を前後編のインタビューにて紹介します。
プロフィール

■プロフィール

宮田大督(みやた・だいすけ)

大学で情報工学コンピューターグラフィックを、大学院ではメディアアートを学び、2008年に新卒でエヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社(以下、NTT)に入社。WebディレクターやPMとして、大規模プロジェクトや新規プロジェクトに携わる。

その後は楽天株式会社(以下、楽天)に転職し、楽天トラベルや楽天市場、新規サービスのプロジェクトなどに従事。2度目の転職で株式会社メルカリ(以下、メルカリ)に入社し、プロダクトマネージャー兼UXリサーチャーとしてフリマアプリ「メルカリ」の初期のグロースや決済サービス「メルペイ」の立ち上げなどに関わる。

2020年1月、エクサウィザーズ(以下、当社)に入社。現在はUXデザイナー/プロダクトマネージャーとして、デザイングループ・技術統括部・プロダクト開発部などの複数部署にまたがり、社会課題を解決するプロダクト開発と再現性の高いチーム作りを目指して奔走中。


広くお茶の間に良いサービスを提供したい。新卒時代から変わらない 「働く理由」

私の就活中は、ちょうどミクシィなどの、いわゆるWeb2.0系サービスが盛り上がっていた頃でした。そんな中、自分も興味を持ってWebサイトやJSなどを使ったインタラクティブコンテンツを作っていたので、Web業界に行こうと思ったのはごく自然な流れでした。

新卒でNTTに入ったきっかけは、「日本のお茶の間の皆さんに、良いアプリやサービスを広く提供したい」という思いがあったからです。とある有名スタートアップからも内定をもらっていたのですが、あえてスタートアップではリーチがしづらい幅広い年齢層の方にサービスを提供して、日本全体を良くしていくほうが、社会の役に立てるのではないかと思いました。「広くお茶の間にサービスを届けること」は今も通ずる会社選びの軸ですね。

NTTは、新卒でもアイデアを出せば予算が下りて自由に開発させてもらえたり、大規模なプロジェクトに関わらせてもらえたりと、とても恵まれた環境でした。ただ、コンプライアンスなどが厳しくて開発したものを外に出すハードルが高く、世の中からフィードバックを得るのはなかなか難しい状況でもありました。そこから転職を考え始め、「みんなが一番使っているサービスに携わりたい」との思いから楽天に移りました。

スタープレイヤーではない、普通の人でも良いサービスを作れるように。「再現性」にこだわった楽天、メルカリ時代

楽天ではNTTよりも実際に作ったものを世の中に出せる機会が多く、すごく勉強になりました。ここでもWebディレクターとして「どうやったらお茶の間に良いプロダクトを提供できるだろう」と常に考えていましたが、次第に「どうやったら再現性を担保できるだろう」と思い始めます。というのも、社会課題の解決を突き詰めていくと、「一人の天才がサクッと作ったアプリがヒットする」ではダメだと思ったんです

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スタープレイヤーが天才的な発想で良いものを作るのはすばらしいけれど、そんな人材がゴロゴロいるわけではない。スタープレイヤーではない、私も含めたたくさんの “普通の人”たちが、普通の仕事として、お茶の間に求められる良いサービスを様々なジャンルにおいて量産的に提供できる方が良い。企画の質も、一人ひとりの発想力はそこまで高くなくても、チーム一丸となってみんなでうまく発想をつなげて良いモノを作れるようになれば、スタープレイヤーの発想にも負けないのではないかと思ったんです。

“普通の人たち”がプロダクトを良くする方法論の再現性を高めて、広く横展開するところまでいけば、日本全体をより良くすることに繋がるはずだと思いました。

3社目のメルカリでは、「今あるものをどう改善していくか」をテーマにしていましたね。もちろんゼロイチも意識し、最後のほうはメルペイの立ち上げに初期段階から入らせてもらうことに。そこではプロマネとして自分が培ってきた知見を全てぶつけて、UI・UX上では結構いいものができたと思っています。

組織が粗削りな「今」だからこそ面白い。エクサウィザーズのデザインチームで働く魅力

メルカリはチーム作りに成功している会社ですし、やはり人に恵まれ、すごく良い環境でした。では、そこからなぜ当社に移ったかと言うと、「より直接的に社会課題を解決するためにプロダクトを作る会社だな。本気でやってるんだな」と社員の皆さんに会った時に思ったからですね。つまり、自分の原点に立ち返ったわけです。

社会課題解決に本気な一方で、AIエンジニアも本気で最先端の研究を追いながら、いきいきと活躍されてるお話を聞いて、その振れ幅がすごく面白いなと思いました。ビジネスを飛び越えて、社会課題と技術が真正面に向かい合って、プロダクトを作っている。AIの技術力が素晴らしい会社はたくさんありますが、こんなバランスの会社はなかなかないなと。

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(介護のお悩み解決サービス「CareWiz(ケアウィズ)」)

入社の決め手は、社会課題の解決を掲げる会社は他にも複数ある中で、当社がフェーズ的に一番「粗かった」こと。こう言うと語弊があるかもしれませんが、率直に「今この会社に入ったらすごく面白そうだな」と感じたんです。

普通の会社はまずプロダクトを作ることから始め、その上で社会課題の解決を目指しますが、当社は逆にプロジェクトベースで社会課題の解決を目指し、後からその手段としてプロダクトを作ります。だからプロダクトを作るフェーズにはあまり人がいなかった。この環境なら、ほとんどゼロからデザインチームを作る中で、これまでにいた会社ではできなかったやり方もいろいろ試せるなと思いました。

で、実際に入ってみたら今めちゃくちゃ大変なんですけど(笑)、そんな中でも試してみた手法はうまくいくことのほうが多いですし、プロマネのスキルもさらに磨けている気がします。新しい発見も多く、今は純粋に毎日がすごく楽しいです。

馴れ合いも、派閥も、ナワバリ争いもない。デザインチームは大人の「ギルド型組織」

2020年1月にエクサウィザーズにジョインし、現在はPM兼UXデザイナーとしてデザインチームに所属しています。「なんでプロダクトマネージャーがデザインチームに?」と疑問に思われる方もいるかもしれません。

ここがエクサウィザーズの面白いところで、当社のデザインチームは、プロダクトの顧客体験も含めた、広義の意味でのデザインを行うチームなんです。ビジュアルデザインをメインにしたUIデザイナーもいれば、私みたいにプロダクト全体のクオリティを担保するプロダクトマネージャーもいます。多種多様なスキルを持った人が集まり、幅広いデザインを手がけているんです。

なので、「チーム」と言っても、軍隊のように組織だって動くというより、一人ひとりがフリーランスのように独立した形で各事業部に入ります。状況によっては協力し、時には一人で、それぞれ自分が最適だと思うやり方で、広義の意味での「プロダクトデザイン」を行い、最高のプロダクト開発を進める。それがエクサウィザーズ流のやり方です。

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ただ、普段の交流が全くないというわけではありません。うまくいったノウハウなどは、リモートでも雑談形式で日々共有し合っています。お互いの仕事がスムーズにいくように知恵や技術を共有し合う、ギルドみたいな感じですね。「どちらのやり方が優れているか」という議論には重きを置かず、お互いに使えるものは賢く使う。そうやって良いものを作っていこうというスタンスです。

個人的にそこがエクサウィザーズのすごく好きなところでもあります。よく「アットホームな会社です!雰囲気いいです!」っていう会社さんもありますが、当社は特別、仲良しこよしの組織、というわけではありません。必要以上に群れることがない。プロとしてお互いに気持ちの良い距離感を保ち、それぞれがストレスなく楽しく働ける大人の組織だなと思っています。

全員の目的は1つ。だから職種を超えた対立も生まれにくい

エクサウィザーズは、大前提として、全員が「世の中に良いプロダクトを作り出して、社会課題を解決したい」という強い共通認識を持っています。それはビジネス部門でも開発部門でもデザイン部門でもコーポレート部門でも同じ。つまり、職種や得意分野は違っても、一つの同じ目的を持った人たちが集まった組織なんです。

例えば、コンサルの人たちも、常に「コンサルベースで進めているプロジェクトをプロダクトとして形にするにはどうしたらいい?」という観点を強く持って動いています。そのため、デザインチームとコンサルチームが対立する構造はありません。

彼らは、コンサル領域で培ってきた豊富な経験と高いスキルを持つ、その道のプロ。本物のプロは自分の領域がどこまでかをきちんと把握しているので、専門外のことは精通している人にすぐ助けを求めたら効率が良いと知っています。だからこそ、わからないことは素直に聞いて吸収する。無駄な角を立てることなく、同じゴールに向かって協力し合えるのです。

当社はいろいろな領域の尖った人たちが目的を一つにして集まったプロ集団なので、このやり方に全員が適応し、お互いを賢く活かし合っています。感情の繋がりだけの仲良し組織にならずにコミュニティ形成がうまくいっているのは、こうした文化によるところがあるのかもしれません

あえてきっちり役割分担はしない。垣根を越えた、フラットなチーム作り

ゴールはとにかくプロダクトを成功させること。そのためにはやはり良いチーム作りが大事で、チーム作りには毎日のコミュニケーションが欠かせません。だから職種の垣根を越え、「プロダクトを成功させるためには何が必要か」をみんなで日々話し合っています。

個人の役割にとどまらず、「良いプロダクトを作るためなら、誰が何をやってもいい」というのが私たちのスタンスです。上下関係もヒエラルキーも、上流も下流もない、フラットなチーム作りを進めています。

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例えば、エンジニアがユーザー調査をして企画を考えてもいいし、逆に企画者が開発をしてもいい。「自分の役割は〇〇で、担当の領域はここまで。だからそれ以上はやらない」とハッキリ線引きはしません。「自分の領域ではなくても、空いていれば柔軟にやっていこう」というアジャイル開発のような手法を、企画段階からチーム全体に適用させていこうとしています。

前提として、ある程度の役割分担は決まっていますし、「自分はこれが得意だから、こっちのほうが効率よくできますよ」と各自が明確に提示した上でのことです。でも、役割分担をハッキリ分けすぎると、ユーザー目線でのプロダクト作りからどんどん遠ざかってしまうんですよね。

「仕様が決まってから作り始めるのがエンジニアの仕事だ」と言って、ユーザー調査も見に来ないエンジニアがいるとします。でも、ユーザーの定義がないと、開発中の細かい意思決定ができない。あるいは、本当にユーザーが求めているものからズレてしまう。それでは良いプロダクトができません。だから当社では、あえて役割分担を明確に決めないチーム作りを進めているんです。

コミュニティ形成のカギは「可視化」。本当の意味で「デザインに強いチーム」に

「役割分担もみんなフラットにしましょう」というコミュニケーションから始めた今のデザインチームは、実際かなりうまくいっています。もともと目線が高い人たちだったというのもありますが、役割を固定しないフラットな開発体制にしてみたら「あ、本当にそんな感じでいいんだ」と、みんなが小さな成功体験を持てたんですよね。

個人の役割や進め方を細かくレクチャーしなくても、情報を可視化してみんなが見られる場所に置くことで議論が活発になり、一人ひとりが自然と良い方向に動けるコミュニティになっていきました。

個人的に、プロダクトの質を高めるために一番重要なデザインの技術は「可視化」だと思っています。

単純に要件から良いデザインを作るための「可視化」能力が重要なのは言うまでもありません。それだけでなく、自律的にプロダクトを改善できるチームのコミュニティ作りを成功させるためにも、情報をオープンにしてみんなが現在の状況を理解できるようにする「可視化」のテクニックが必要です。

今のデザインチームには、細かいビジュアルデザインが得意な人もいれば、コミュニケーションをデザインしてうまくチームをまとめる、広義の意味でのデザインが得意な人もいます。共通してみんな「可視化」が得意で、これまでビジュアルデザインを専門にやってきた方でも、可視化のテクニックをうまく使って、議論や組織のファシリテーションまでできてしまうタイプの方が多いです。

どちらも世の中にプロダクトを出す上で「見え方を作り上げる」という大きな役割は変わりません。真ん中に「デザイン」という大きなコンセプトがあり、同じ目的を持った仲間として、狭義のデザインと広義のデザインをする人がいる。そういうチームに興味がある方は、「自分はビジュアルデザインはできないし…」などと狭い意味でのスキルセットに囚われずに、広義での「デザインチーム」に興味を持っていただけると嬉しいですね。

一緒に働きたいのはこんな人! キーワードは「再現性」「社会課題の解決」「泥臭い経験」

個人的に私が一緒に働きたいと思う人の特徴は、大きく三つあります。

一つ目は、プロダクト作りで「再現性」を意識している人。スタープレイヤーが一つのプロダクトを成功させたとしても、他のチームにその成功体験を応用できるとは限りません。今後いろんなチームでいろんなプロダクトを作っていく中で、すべての成功確率を上げるためには、誰もが応用できる再現性の追求が必要不可欠です。

二つ目は、「社会課題を解決したい」「そのために、絶対に良いプロダクトを作ってやるんだ」というビジョンや想いを強く持っている人。どれだけ能力やノウハウがあっても、目的が不明瞭な人は、周りをうまく巻き込むことができませんから。

三つ目は、修羅場をくぐってきた「泥臭い経験」を持っている人。再現性の追求も想いも大切ですが、やっぱり泥臭い経験をしてきた人だからこそ作れる優しさや余裕があると思うので。自社プロダクトの開発を行ってきたスタートアップ経験者なら、きっと何かしら嫌な思いをして、泥水をすすりながら乗り越えてきたものがあるはずです。華やかな成功体験より、そういう泥臭い経験をしてきた人と、ぜひ一緒に働きたいですね。

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