AIエンジニアのプロダクト責任者が考える、生成AI活用の未来
このアドベントカレンダー(概念)は、株式会社エクサウィザーズの子会社であり、生成AIサービスの開発や販売に特化した株式会社Exa Enterprise AIについて、各メンバーがリレー形式でそれぞれのミッションや想いについて執筆するものです。
今回、新規事業・exaBase 生成AI事業がサービスリリース開始1年でARRが約9億円規模に到達し日本屈指のスピードで成長するSaaSとなったこと、そしてデロイト トーマツ ミック経済研究所の「法人向け生成AI導入ソリューションサービス市場動向 2024年度版」に関して2023年度のマーケットシェア1位を獲得したという、2つの素晴らしい成果も祝して、各メンバーが記事をお届けします。プロダクトやメンバーの魅力をより多くの方に知って頂けましたら幸いです。
前回の記事は、事業開発の西口さんの「新卒の事業リーダーが挑む、生成AIで切り拓く小売DXの最前線」でした。今回は、プロダクト責任者の長谷川が執筆します。
生成AIへの転身。新規事業開発とAI戦略策定
私は学生時代、博士課程まで生成AI(自動テキスト要約、いまよりもっと古いモデルです)の研究を行ってきました。国際会議で発表したり、国内研究会で若手奨励賞をもらったり、そこそこ頑張っていたと思います。
その後、2021年からエクサウィザーズに新卒入社し、AIプラットフォーム事業にてAIエンジニアとしてPocを行うなど案件に関わっていました。2023年からは生成AIの盛り上がりに合わせ生成AIプロダクト事業に異動し、新規事業開発やAI戦略策定を行っています。現在は、技術専門役員・生成AIプロダクト事業のリードAIエンジニア・exaBase 生成AI プロダクト責任者を兼任しています。
現在、エクサウィザーズでは、「ビジネスに強いAI専門家」「ビジネスチームと開発チームの橋渡し」の2つが私の重要な役割です。
AI技術に詳しい技術専門役員としては、会社の戦略策定に必要な情報、見通し、戦術を提供し、AI技術に関する戦術の実行をリードしています。また、生成AIプロダクト事業のリードAIエンジニア、exaBase 生成AI プロダクト責任者としては、技術開発、戦略策定、AIエンジニアの配置最適化を行っています。
exaBase 生成AIの戦略。機能より現場ニーズを重視
exaBase 生成AIの戦略を作るにあたり、目新しい機能を優先するのではなく、業務の現場できちんと使えるサービスを提供することを意識しています。
生成AIは注目を浴びていますが、たくさんの言語モデルが利用可能だったり、RAG(retrieval-augmented generationモデル)やWeb検索など多様な機能があっても、業務で使ってもらえなければ意味がありません。しかも、それを全社的な取り組みとして生産性向上にまで繋げるには、本当に多くのハードルを乗り越える必要があります。
そこで我々は、導入のしやすさ、拡大活用のしやすさ、進化のしやすさを重視して、機能開発と伴走支援を提供しています。ユーザー視点に立ち、真に有用なサービスを提供し続けることが、利用拡大に繋がっていると考えています。
私自身、プロダクト責任者として、まずは全てのオフィスワーカーにAIによる業務補助を実感して頂きたいです。
私は生成AIによるパラダイムシフトは、AIの民主化だと考えています。しかし、現時点ではAIに触れやすくなっただけで、業務活用に成功している事例は限られていると感じています。せっかく生成AIには極めて高い柔軟性があるので、それを存分に活かしたユーザーフレンドリーな体験を実現していきたいと思っています。
最新動向把握と実体験を重視した、プロダクトづくり
私は技術専門役員として、最新動向を把握することと、できるだけ実際に触れて体感することを意識しています。
まず、そもそも情報量が多すぎて全ての情報は見きれません。なので、情報を見落とす前提で、潮流を見定め、潮目だけは見逃さないように気をつけています。プロダクトにコンセプトがあるように、技術進化にも流れがあります。
また、生成AIは汎用的になりすぎて、数字でわかる定量評価が追いついていません。なので、実際に触ってみることで得られる体感(定性評価)を重視しています。特にプロダクトではUXも大事になるため、実際に触ってみることが重要だと思います。少なくとも、実際に触ってみた本人から情報を聞くようにしています。
今後の挑戦「生成AIの普及的な社会実装」
「生成AIを、働くすべての人に向けて社会実装する」がいまの最も大きなチャレンジです。
生成AIと人の特性に合わせた、すべての人にとって最適な体験があるのではないかと思っています。それには、AIを理解し、人を理解し、ものづくりを理解し、そして実際に広めるために企業活動を理解する必要があります。とことん生成AIの社会実装に向き合うだけで、何をするにも活きる不変的な能力がつくはずです。しかも、ロマンのある市場です。
30才という能力がついてきたが若さもある年代を、このチャレンジに投資するのは悪くない選択だと思っています。
今後の展望として、働く人に寄り添う形で、生成AIが生活に根付くと良いなと思っています。
AIに仕事を奪われる!大変なことだけが残る!みたいな印象をもつ人もいると思いますし、そうもできると思うのですが、主体は経済ではなく人であることを忘れず、社会実装を目指したいと思います。
大手IT企業まで含めてもまだ定石がない生成AIの市場で、とことん社会実装に向き合える仲間を募集しています!ぜひ、伸びる市場で、伸びるプロダクトで、一緒に成長しましょう。
次回の記事は、和田さんの「成長の嵐に飛び込む!AIベンチャーでの挑戦と進化」です。お楽しみに!
エクサウィザーズでは幸せな社会の実現に向けて、AIを用いた社会課題解決を一緒に推進するメンバーを積極募集しています!
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