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一気通貫だからこそステークホルダーの多いプロジェクトも遂行できる――“業界初”に挑むPdMとエンジニアの矜持

社会課題の解決には、揺るぎない意志をもち高いレベルのアウトプットを生み出すことが不可欠です。では、高いレベルのアウトプットを生み出すためには何が必要なのでしょうか。

エクサウィザーズでは、顧客の課題特定から実装と実用化までを対応する「一気通貫」の体制を軸に、それぞれの役割を持ったメンバーが自分事としてプロジェクトを遂行し、「AIを用いた社会課題解決を通じて幸せな社会を実現する」というミッションに向かって取り組んでいます。

今回は、現在進行中の医療系プロダクト開発案件でプロダクトマネージャー(以下、PdM)を務める板橋さん、エンジニアチームのリーダーを務めるCotyさんにエクサウィザーズでプロジェクトを進める魅力を聞きました。

◾️ プロフィール
Coty SAXMAN(コーティ・サックスマン)

Rochester Institute of Technologyにて、ゲームデザインと哲学を専攻。在学中に日本へ留学し、上智大学へ。新規事業推進支援スタートアップ支援・インキュベーション事業戦略コンサルティングなどを手掛ける会社を経て、LINE株式会社へ就職。LINE Androidアプリの開発を担当。2019年にエクサウィザーズへ転職し、モバイルチームのリーダーを務める。

板橋 宣孝(いたばし・のぶたか)
慶應義塾大学大学院理工学研究科前期博士課程修了。日本ヒューレット・パッカード株式会社に入社し製薬企業向け業務システムの開発および導入に従事。メディデータ・ソリューションズ株式会社でのEDCやmHealthなどのSaaSプロダクトのプロジェクトマネージャーの経験を経て、2019年エクサウィザーズに入社。現在プロダクトマネジャーとしてexaBaseの開発や歩容解析AIを用いたプロダクト開発に従事している。

製薬会社、大学、研究者との連携で目指す医療分野の課題解決

エクサウィザーズが昨年からアステラス製薬、順天堂大学、国立長寿医療研究センター荒井理事長とスタートしたプロジェクトでは、医療従事者向け歩行機能評価アプリの共同開発をしている。

本案件でPdMを務める板橋さんは、エンジニアからキャリアをスタートし、一貫して製薬会社向けのプロジェクトに携わってきた。「自社プロダクトに携わりたい」という思いでエクサウィザーズにジョインし、Care & Med Tech事業部が扱う遠隔リハビリ、歩容解析などのプロダクト開発に従事してきた。

「もっと社会の広い範囲に影響を与えられる開発をすることが理想でした」。そう語るCotyさんは、LINEのAndroidアプリの開発を経験した後、2019年にエクサウィザーズにジョイン。エクサウィザーズ初のモバイルエンジニアとなった。自らも開発を続けながら、モバイルチームのリーダーに就任し、歩行分析AIアプリ「ケアコチ」をはじめ、Care & Med Tech事業部と連携して多くのプロジェクトを行ってきた。本プロジェクトでは、モバイルアプリの開発だけでなく、全体の構成から考えて実装している。

本案件が、他のプロジェクトと異なるのは、「医療現場に今までなかったプロセスを創り出す」ことだ。これについて、板橋さんはこう解説する。

板橋「現在手がけているプロダクトは全く新しいプロセスを現場に導入するという試みです。これまでになかった『リハビリの現場でアプリを使う』というプロセスを導入することで、医療現場の支援と患者様のモチベーション向上に寄与することを目指しています。エクサウィザーズがこれまで培ってきた歩容解析技術を活用しながら、理学療法士さんや作業療法士さんなど医療現場の方たちに、便利に使ってもらえるアプリを開発するというのがチャレンジングなところです」

歩行状態を分析できる装置は世の中に存在している。しかし、大がかりな機材が必要であったため、1単位20分のリハビリの現場に毎回活用するのは現実的ではなかったという。そこで今回、スマホアプリとして歩行解析機能の提供を目指すことになった。

また、開発体制についても、自社アプリ開発とは異なる部分がある。

板橋「自社アプリの場合、企画から実装まで全部自社で進めますが、本案件をはじめ医療の領域では、医療関係者からの信頼を得ることが重要です。そのため専門家の皆様と、共同で開発を進めていくことが多いです。今回であれば、アステラス製薬、順天堂大学、国立長寿医療研究センター荒井理事長と一緒に、どんなプロダクトにするかを議論します。一方社内では、Cotyさんを中心としたエンジニアの皆さんとも開発面での議論をしながら固めていく。ユーザーに良いプロダクトを届けるために社内と社外と対話を重ねながら作り上げていく必要がありました

開発チームでは、Cotyさんをはじめとする3名のエンジニアが主にアサインされているものの、得意分野によって他のチームメンバーが本プロジェクトのタスクを担うこともあるという。

Coty「自分たちの手が詰まっているときには、チームメンバーにサポートに入ってもらうこともあります。チーム内では常に情報共有をしているので、メンバーのリソース状況によってプロジェクトを超えた対応も柔軟にできるんです」

社内外のステークホルダーと密な関係性を構築しているからこそ実現できる社会的インパクト

今回の案件においても、エクサウィザーズでは一気通貫体制を敷いている。そのメリットを2人に聞いた。

Coty「通常、クライアントと話すのはBizDevやPdMが中心だと思います。ですが、この体制ではエンジニアが直接対話をしながら開発に生かすことができます。実際にリハビリの現場に行くこともありますし、定期ミーティングにもエンジニアが参加します」

板橋「ミーティングにも出てもらうと、ビジネス側が“伝書鳩”にならなくて済みます。たとえば、クライアントとの間で仕様が決まったときに、ビジネス側から一方的に伝えられるより、ミーティング時のコンテクストも把握していた上で聞いた方が納得しやすいですよね。エクサウィザーズでは、会社としての組織はファンクションごとに分かれていますが、チームとしては一丸となって動けています」

一気通貫体制では、ステークホルダーからの情報収集や意思決定の場に必要に応じて各ファンクションのメンバーがいることが特長であり、それによって各メンバーが深い理解を持ってプロジェクト開発ができるのだ。

逆に、本プロジェクトにおける難しさを聞くと、特長の裏返しである点が見えてきた。

板橋「ステークホルダーが社内外に多いので、自社プロダクトに比べると合意形成に多少時間はかかってしまいますね。ですが、それは今までにないプロダクトを社会に実装していく上で必要なプロセスだと思っています。医療分野という人の健康や生活にかかわる領域なので、しっかり専門家の方々や患者様に納得してもらうことが非常に重要です。実際に活用いただく現場の声をしっかり反映できている分、社会課題の解決に近づいている感覚を持っています。試行錯誤しながらも、過去のプロダクト開発の経験を活かしながら、毎月リリースするペースでプロダクト開発を行っています」

無駄なアジャイルはしない。エクサウィザーズのエンジニアの働き方

モバイルチーム Coty SAXMAN


一方、ストレートな発言が魅力のCotyさんは、一気通貫の裏返しをこのように感じている。

Coty「社外のステークホルダーへの伝え方が難しいところです。例えば、提案されたアイデアがエンジニア視点から考えるとちょっと違うなと思った時、場合によっては板橋さんから伝えてもらうこともあります。もう1つは、エクサウィザーズは多くのプロジェクトを担当しているので、やるべきことの優先順位付けは悩みますね」

そんな中でもCotyさんのチームでは、各自がプロジェクトの開発をしながら自分の技術力の向上や学びにもなるようなアサインを工夫している。これはチームリーダーであるCotyさんの意向である。

Coty「自分のポリシーとして、チームメンバーが働きがいを持って働ける環境を第一に考えているので、どんなプロジェクトでもなるべくメンバーの勉強になるような形をつくっています。もちろん、プロジェクトの開発スピードと品質は担保した上でです」

また、Cotyさん率いるエンジニアチームにはもう1つ大きな特徴がある。それは、基本的にはアジャイルを行わないことだ。

Coty「無目的にアジャイルプロセスをやらないことが魅力だと思います。アジャイルはあくまでも手法の一つ。開発にあたっては、プロジェクトが最も成果を出すために最適なプロセスを考えることが何よりも大事です」

板橋「現に本案件では、デイリースタンドアップはやっていません。それでも開発はうまく回っていますし、しっかりリリースもできている。あくまでもエンジニアが動きやすいプロセスを採用するようにしています」

「難易度が高いからこそ解きたい!」こんな人にこそ最適な環境がある

PdM 板橋 宣孝

冒頭に紹介したように、板橋さんはこれまでのキャリアでもプロダクト開発を豊富に経験してきた。その中でも、エクサウィザーズでPdMを務めることの面白さをこう語る。

板橋「大きな社会課題を解決できるプロダクト開発に取り組めることが醍醐味ですね。エクサウィザーズは社会課題解決をミッションに掲げています。社会課題は、世の中の構造が複雑に絡み合っているからこそ、社会課題になっているわけですから、多くのステークホルダーを巻き込んでそれぞれが納得できるようなプロダクトを打ち出していくことの難易度は非常に高いと言えます。この難易度の高いことにやりがいを感じられる人には合っているだろうなと思います」

超えなければならない障壁が多く難易度が高いからこそ、実装できた時の社会的インパクトも大きい。これがエクサウィザーズのプロダクト開発だと言える。

まだまだ少数精鋭であることも特徴だ。板橋さんは、PdMでありながら、プロジェクト内でリソースが足りない部分を補うようにデザインをカバーしたり、エンジニア経験を生かして多少コードを書いたりしたこともあるという。必要だと感じたことに対して役割から染み出して動くスタンスを多くのメンバーが持っている。

本案件では、2021年にパイロット版をリリースしたアプリの改善を行うことで、今後さらに多くの医療現場へアプリを届けることを目指している。さらに、本プロダクト開発の経験を生かして、さらに多くのプロダクト開発を展開していくことも構想中だ。

最後に改めて、エクサウィザーズで働く魅力について2人に聞いた。

Coty「大手のクライアントとエンジニアが直接話しながらプロジェクトを進められるので、エンジニアにとっては大きな機会が用意されている状況です。また、一気通貫だからこそ、プロジェクト内でいろいろな役割の人の動きを見ることができるので、いくらでも学べますし、その環境を生かして板橋さんのようにエンジニアからPdMに職種を変えられる可能性もあります。さらに、自分自身は大企業出身なので、チームにジョインしてくれた人に自分のノウハウを伝えることで、大手でしか得られないような技術的なレベルアップもできると思っています」

板橋「エクサウィザーズでものすごく実感するのは、『社会課題の解決』というミッションに共感しているメンバーばかりなので、個別の議論が白熱することがあっても、チームワークが崩れることはなく、みんなで1つのゴールに向かって走っているということです」

「難易度の高い社会課題だからこそ、解決することにやりがいを感じる。そんな方とぜひ一緒に働きたい」と板橋さんは締めくくった。

エクサウィザーズ では一緒に働く人を募集しています。興味のある方は是非ご応募ください!

(撮影の時のみ、マスクを外しています)

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