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DX時代必携のイノベーションツール:新「AIカード」とビジネスへの貢献

エクサウィザーズのデザイン部でサービスデザイナーをしている鍵和田です。

今回の記事では、「DX時代に必携のイノベーションツールであるAIカードと、そのビジネス成果への貢献」についての考察を共有します。

「AIカード」や「AX Sprint」がビジネス現場でのDX推進に役立つこと、ひいては日本企業の業務変革や企業価値向上に寄与する可能性を秘めていること、これらを知っていただきたく、筆を取りました。

この記事を読んで、少しでも興味を持っていただけた企業の皆さまには、ぜひディスカッションの機会をいただけると幸いです。

DXの重要性とチャレンジ 

近年、デジタルトランスフォーメーション(DX)が日本企業にとっての重要トピックとして扱われており、大企業からスタートアップまで、さまざまなプレイヤーが関わっています。なぜ、DXが重要なのでしょうか。

それは、業務プロセスの効率化を通じたコスト削減、競争優位性の確保と地位の強化、デジタル技術を活用した新たな価値提供や事業拡大、そして自社顧客に最適化された対応を通じた満足度の向上と、企業価値向上にとって欠かせない要素となっているからです。

一方で、DXの推進にあたっては、デジタル技術の理解・習得・浸透に時間や費用がかかることや、既存の組織文化や業務プロセスを変革するのに多大な労力がかかるといった、さまざまなチャレンジに直面することが多く、道半ばで頓挫してしまうこともあります。

当社が開発した「AIカード」では、デジタル技術の中核をなす「AI」に焦点を絞り、①どうすれば難解なAI技術を効率的に習得できるか、そして②どうすればAI技術を活用したDX施策を発想できるか、といった2つの大きな課題に向き合っています。

AIカードの紹介とアップデートの背景

AIカードとは、当社が開発したヒントカードの一種で、先端のAI技術を盛り込んだアイデア発想のサポートツールです。最新版は、6つのAI技術カテゴリ・36枚で構成されています。

AIカードのイメージ

AIカードを開発した理由は、「AIを用いた社会課題解決を通じて幸せな社会を実現する」というミッションを掲げる企業の一員として、日本企業のDX推進を支援したいと考えたからです。

複数のプロジェクトに関わっていく中で、「AIがなんたるかは理解したが、実際の業務にどのように活用したらわからない」「AI活用の施策が出てきたが、実際のPoC(概念実証)に至るまでの精度になっていない」「アイデアの打ち上げ花火で終わってしまう」といった声をお客様から伺ってきました。

加えて、ChatGPTやStable Diffusionといった生成AI(Generate AI / GAI)の興隆など、技術進化も猛スピードで進んでおり、AI活用がますます遠のいてしまうお客様も見受けられました。

そこで、すでにあった初版に最新のAI技術トレンドを盛り込んだ新「AIカード」の企画・実行を主体者として推進していきました。目標達成には社内の事業・技術・コーポレート(法務など)の各部署との円滑なコミュニケーションが欠かせないため、相手への敬意を払いつつ、活動の意義や目的を丁寧に説明することを心がけました。結果、数ヶ月でのアップデートが可能となりました。

特にお世話になったのが、当社のギルド(数理最適化・自然言語処理・画像・構造化データ・ロボット&自動化の5領域における専門家集団)に所属する機械学習エンジニアの皆さんでした。

日進月歩のAI領域において、日々そこにキャッチアップしつつ、新たな価値を模索しているギルドの存在は非常に大きく、そうした人たちと職種の垣根を越えてコラボレーションできることは当社ならではだと思います。

これからもAI技術の進化は加速度的に進んでいくため、ギルドの皆さんとデザイナーのコラボレーションで、今後も引き続き「AIカード」を進化させていく予定でいます。

そして、人の深層心理を深く理解し、使いやすい・心地よいUIの具体化に長けた専門家集団であるUI(User Interface / 人とサービスやシステムの接点)チームと共に、内容や表現の精査を行い、実際のデザインに落とし込んでいきました。

こうして磨き上げられた「AIカード」の主な価値は、AI技術を効率的に取得できることと、AI技術を活用したDX施策の発想が促されることであり、この「AIカード」を駆使した共創型ワークショッププログラム「AX Sprint」がDX推進にとって効果的なのではないかと考えました。


AIカードを活用したワークショップの紹介 

「AX Sprint」は、AI x デザインで企業変革を支援する共創型ワークショップが盛り込まれたプログラム「exaBase Sprint」を構成する、DX施策の創出に特化したプログラムです。

当社開発のアイデア発想サポートツール「AIカード」を駆使しながら、デザイン思考のプロセスに沿ってユーザーを起点にDX施策を具体化します。

最短1カ月で成果を出すのも特長で、これまで商社、製薬、人材など幅広い業界にいる顧客の業務効率や顧客体験の改善といったDX施策を具体化してきました。

このプログラムはどういった流れなのでしょうか。以下に説明します。

AX Sprintの流れ

まず、取り組むテーマを選定します。その方向性として、①既存事業のAI活用による効率化、②既存顧客に対するAIを活用した新規サービスの提案、③社内業務の効率化があり、顧客企業の皆さまと議論を重ねながら選んでいきます。

テーマ選定の方向性

次に、選定したテーマにおける業務プロセスと課題をユーザーインタビュー等を通じて可視化していきます。ここの課題に対して、AIカードを使ったアイデア発想を行います。

AIカードは直感的な分かりやすさや、文字サイズや量の適切さを大切にし、実際にカードを使う人たちが、楽しみながらAI活用のアイデア出しをできるようなカードに仕立てられています。実際にカードを使われた企業の皆さまからは、「ぜひ欲しいので、単体で売ってもらいたい」というコメントもいただくなど、好評でした。

そして、AI活用のアイデアに対して、AIプロトタイピングを行います。これは、どういったデータをもとに、AIに何をしてもらい、どういったアウトプットを出すのか、という後続のPoC(概念実証)に必要な要素を考えてもらうものになります。

プログラムの最後に、磨き上げてきたAI活用のアイデアに対して、ユーザー体験・技術・ビジネスの観点から施策評価と優先順位付けを行い、実現に向けた次のステップに進んでいきます。

先端のAI技術を取り入れた「AIカード」と共創型ワークショッププログラム「AX Sprint」をきっかけに、単なるデジタル活用だけでない、根本的な業務変革や生産性向上といった真のDX、ひいては日本企業の企業価値向上につながることを願ってやみません。


まとめ 

以上が、企業のDX推進におけるチャレンジ、そこに対する「AIカード」と「AX Sprint」によるアプローチについての考察でした。難易度の高いDX推進に対して、こうした仕掛けを活用することで、ビジネス成果も出やすくなるのでは、と考えています。

技術進化は今後も猛スピードで続いていきますが、「AIカード」と「AX Sprint」もそこに歩調を合わせて進化させ、企業価値の向上へ貢献していければと思います。

AIx社会課題解決を掲げ、なおかつデザイン組織を有するエクサウィザーズだからこそ、最新の技術トレンドも踏まえた「AIxデザイン」の取り組みを創出・推進できるのではないでしょうか。

AX Sprintは既存顧客・事業におけるAIを活用したDX施策創出に焦点を当てていますが、当社では未来洞察による飛び地の新規事業開発に焦点を当てたBackcasting Sprintというプログラムもあります。これ以降の記事では、Backcasting SprintへのChatGPTの活用や人材育成について触れていく予定です。

最後に、「AX Sprint」について、サービス資料などを見てみたいという方は下記のURLから資料がダウンロードできますので、ぜひご覧ください。

資料ダウンロードはこちら
https://design.exawizards.com/service-axsprint

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