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変革期ど真ん中のエネルギー業界で、AIを活用した新たなビジネスモデルの創出に挑む!「技術力」と「深い業務理解」で信頼を獲得する、エクサウィザーズの挑戦

エネルギー業界が大きな転換期を迎える中、AIの活用が新たな可能性を切り開いている。
エクサウィザーズでも、AIを駆使した電力・ガス・石油会社の課題解決に積極的に取り組んでいる。同社のエネルギーAIプラットフォーム事業統括部のメンバーに、具体的な取り組みや展望を聞いた。


【インタビュイー】
池田 晴彦(いけだ はるひこ)
AIプラットフォーム事業統括部 法人事業部 法人第一部 部長
アクセンチュア、KPMG FASにてAIやIoTを活用したビジネス分析に携わる。
その後、「より自分が事業推進の主体者になりたい」との想いから2022年5月にエクサウィザーズへ入社。地域経済の活性化に伴い、地元の有力企業の事業承継をサポートするプラットフォームの構築や金融機関と協業など、主に金融領域で社会課題の解決に取り組む。
現在は金融・エネルギー業界を統括し、地域密着型企業と街づくりのデータ化やAI活用を推進。

山岡 義史(やまおか よしふみ)
AIプラットフォーム事業統括部 法人事業部 法人第一部 メンバー
大学時代から核融合や超伝導などエネルギー領域を専攻。卒業後はヒューレット・パッカード、デロイト トーマツ コンサルティングと経て一貫して電力会社やガス会社のプロジェクトに携わる。
今後更に伸びていくAI領域の市場に魅力を感じ、2020年4月にエクサウィザーズへ入社。主に電力・ガス領域におけるAI活用開発やAI人材育成に携わる。

【インタビュアー】
松永 百合香 (まつなが ゆりか)
採用部グループリーダー
新卒でPwCコンサルティング合同会社に入社し、人事コンサルタントとしてグローバル人事改革、タレントマネジメント、人事制度設計等の幅広いプロジェクトに従事。
エクサウィザーズ入社後は、主に中途採用領域で採用企画・採用活動に従事。本業外でキャリア教育プログラムを提供するNPOなどの活動も実施。

エネルギー業界におけるAI活用の最前線

松永:法人事業部の中でのエネルギーセクターの位置づけと、提供サービスの概要について教えてください。

池田:当社のエネルギーセクターは、主に「電力」「ガス」「石油」の領域でサービスを展開しています。日本国内における主要企業と協力し、新規ビジネスの創出やAIを取り入れた既存サービスの高度化を図っています。
例えば、中国電力様とはAIを活用した水力発電所の運転計画システムの開発や関西電力様とは需給や電力価格をもとに市場取引を最適化するようなAIモデルを開発するなどの先進的な取り組みを行っています。
また、石油業界では出光興産様と「スマートよろずや構想」の実現にむけた協業を進めており、ガソリンスタンドを起点とした新たなビジネスモデルの構築を目指しています。

エクサウィザーズならではの価値を出す、電力・ガス業界におけるAI活用事例

松永:出光興産様の「スマートよろずや構想」について、もう少し具体的な案件内容を教えてください。

池田:出光興産様の石油の販売におけるメインのチャネル(流入経路)はガソリンスタンドです。
ガソリンスタンドは地元に深く密着していて、地元の方々にとってすごく親しみの深いチャネルです。一方で、近年のカーボンニュートラルの流れの中で、化石燃料からEV(Electric Vehicle)へのシフトが進んでいることもあり、既存のビジネスが変化していかなければならないタイミングにもなっています。
既存のビジネスだけではない新しいビジネスとして、例えばガソリンスタンドを活かしたモビリティサービスなども検討の俎上に上がっていますね。

プレスリリース:
エクサウィザーズ、出光と業務提携  ~スマートよろずや構想の実現、既存事業のDX、DX人材育成において包括的なパートナーシップ~
https://exawizards.com/archives/21844/ 

松永:次に、山岡さんが担当している電力とガスのお客様との事例についてもお話しいただけますか。

山岡:関西電力様の子会社であるE-Flow合同会社様との協業では、大型蓄電池を最適に運用するAIモデルを提供しております。この取り組みは社会課題の解決と収益性の実現を見事に両立した興味深い取り組みです。

太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーの普及に伴い、天候などの影響で発電量が大きく変動し、電力の安定供給が課題となっています。そこで大型蓄電池を電力系統に直接接続し、電力の需給バランスを調節する役割が重要になっております。この蓄電池に蓄えられた電力をAIを活用して電力市場で売買することで収益を上げることができます。

当社のAIモデルは電力市場の動向を分析し、最適な売買のタイミングや量を判断します。これにより収益性の向上を実現しながら、電力系統の安定化にも貢献しています。AIの力を借りて社会価値と経済的価値を同時に生み出すこの取り組みは、まさに理想的なビジネスモデルの一つだと考えています。社会のサステナビリティと企業の成長を両立させる、当社ならではのアプローチだと思います。

中国電力様との取り組みでは、水力発電所の発電計画をAIで最適化する取り組みを行いました。この事例は再生可能エネルギーの有効活用と環境負荷の低減を両立するものです。

従来、水力発電所では流域の降雨から簡易的に水の流入量を予測していましたが、実際の流入量とはズレがありました。このため、電力需要を考慮した細やかな発電計画を立てることが難しかったのです。

当社のAIモデルはこの課題を解決しました。AIがダムに流入する水量を高精度で予測し、電力需要に基づいて精密な発電計画を策定します。この結果、水を無駄なく貯めつつ需要の高い時間帯に集中的に発電することが可能になります。さらに熟練の職員の知見をAIに学習させることで、ベテランの職員でなくても最適な発電計画を立てられるようになり、技術継承の課題にも対応できます。

新運用の結果、年間600万立方メートル(m³)のダム越流量を削減し、1400トン(t)のCO2削減効果が認められました。これは770世帯分のCO2排出量に相当します。
当社では、今後もこのようなAIを活用した取り組みを他の水力発電所や発電手段にも広げていく予定です。

プレスリリース:
中国電力✖️エクサウィザーズ
AIにより水力発電所の発電計画を最適化、CO2削減にも寄与https://exawizards.com/works/25940/ 

松永:このような取り組みが始まった背景も気になります。

山岡:関西電力様に関しては、大型蓄電池を含む分散型エネルギーリソースの運用を大幅に高度化し、同時に運用量を増やすことで収益増につなげたいという意向を当初からお持ちでした。
そこで、複数のAI企業を比較検討した結果、当社を選んでいただきました。

決定に至るまでは、比較していた他社も含めて実際に半年間のPoC(技術検証)を行いました。その中でプロジェクトの成果とプロセスの両面で評価いただきました。

プロジェクトの進め方については、複雑な要件に対し、単にヒアリングしてAIに落とし込むのでなく、クライアントと共に丁寧に論点を整理していきました。その過程で、蓄電池の運用方法についてクライアントの知見を積極的に取り入れ、それをAIモデルに反映させていきました。このように、クライアントとの対話を重視しながら、現場の実情に即したAIモデルの構築に取り組みました。そこが評価いただいたポイントだと思っています。

中国電力様については、ダムの運用に2つの課題を感じられていました。
1つ目は、従来の手法では降水量と実際の水の流入量にズレがあり、細やかな発電計画を立てるのが難しかったこと。
2つ目は、ベテラン社員の退職に伴う技術継承の問題でした。
これらの課題を解決するため、AIを活用した精密な発電計画の立案システムの導入を検討されていました。

そのような中で、当社はもともと別の領域で中国電力様との取り組みをさせていただいていたこともあり、お声掛けいただきました。

松永:東京ガス様との取り組みについても、詳しく教えてください。

山岡:東京ガス様との取り組みでは、当社はDX人材の育成・採用を多角的に支援しています。

例えば、勉強会を通じて、AIやデジタルトランスフォーメーションに関する最新情報を提供しています。先日の勉強会では、ChatGPTの活用事例を取り上げ、参加した社員の方々から「具体的でわかりやすい」と好評でした。

加えて、当社独自の生成AIチャットツールの提供も行っています。本ツールを活用し、生産性向上や新たな価値創出等に向けたDXを進めていらっしゃいます。

これらの取り組みにより、東京ガス様では最先端AIテクノロジーの活用機運が高まると同時に、それらを効果的に利用できる人材が育成されています。
この好循環が実際のDX推進に役立っていることは、大変嬉しいですね。

東京ガス様のようなエネルギー企業がDXを推進するには、人材の確保と育成が欠かせません。
デジタル領域における最新情報を分かりやすく提供する・先進的なツールを開発・提供するなど、DXを推進する企業の人材育成・採用を多方面からサポートすることで、変化の激しいデジタル時代を生き抜くための組織づくりにこれからも貢献し続けたいと考えています。

技術とビジネスを繋ぐ、エクサウィザーズの強みと今後の展望

松永:ここまでいくつか事例を紹介いただきましたが、エクサウィザーズだからこそできたことや、エネルギー業界のお客様から信頼を獲得できた背景について教えてください。

山岡:当社の強みは「技術力」と「業務理解」を両立している点だと考えています。
電力会社やガス会社といったエネルギー業界では、なかなか最新のAI領域のテクノロジーをキャッチアップし続けるのは難しいという場合も多いので、
我々のような会社がそれら最新の技術を提供できることに大きな価値を感じていただいていると思っています。
加えて、単に技術を提供するだけでなく、お客様の業務課題を深く理解し、それに適した解決策を一緒に考える姿勢が評価されています。業務の課題に真摯に向き合い、必要な解決策を一緒に考え、そこに技術を当てはめていくというアプローチが、私たちのユニークな点だと考えています。

松永:最後に、当社のBizDev(=事業開発)としてエネルギー領域に携わる上でのキャリア機会や魅力・チャレンジについて教えてください。

山岡:当社はAI・デジタル技術を武器に、社会課題の解決と企業の成長を促進するプロジェクトに挑戦し続けています。社員一人一人に大きな裁量があり、プロジェクトの立ち上げから遂行、成果創出まで携わることができます。これにより、事業開発力をスピード感もって身に着けることができると考えています。
また、自社の先進的なプロダクト開発に携わる機会もあります。社会への貢献と自身の成長を促進することを実現できる、非常にやりがいのある環境です。エネルギー業界の変革を通じて持続可能な社会の実現に貢献したい、そんな志を持つ皆さんの参加を心からお待ちしています。私たちと一緒に、AIの可能性を追求し、事業と社会課題解決の新たなフロンティアを築いていきましょう!

池田:エクサウィザーズは「AIを用いた社会課題解決を通じて、幸せな社会を実現する」をミッションに掲げている会社ですので、「AIを使ってこんな社会課題を解決したい」という想いをお持ちの方に入っていただきたいです。
エネルギーはもともと人々の生活に深く根差した業界でありますが、一方でカーボンニュートラルの動きもあり変革の時期にあります。
新しいビジネスを一緒に創っていきたい、事業開発に興味があるという方にはぴったりのタイミング・環境だと思います。我こそは!という方をお待ちしております。

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