スタートアップの「仕事と子育て」のリアル -それぞれの生活を尊重するエクサウィザーズでの働き方-
「日常的に子どもの話ができる環境。子育ての状況をオープンにすることで周囲もサポートしてくれる」
「執行役員も子育て世代が中心なので、自分ごととして理解してもらえる」
エクサウィザーズで活躍する“ウィザーズたち”を紹介するストーリー。
今回は、6歳、4歳、6カ月の子どもを育てる3児の父、インフラエンジニアの黒木さんと、2020年10月から産休・育休を取得し、2021年4月に復職したママ社員AIコンサルタントのAさんです。
エクサウィザーズ社員の平均年齢は35.8歳、その多くが子育て世代です。成長スピードが早いスタートアップで、子育て世代はどのような働き方をしているのか。昨年、育休・産休制度を利用した2人に「エクサウィザーズ社員の仕事と子育てのリアル」について語ってもらいました。
仕事と子育て エクサウィザーズのリアルとは
業界や企業規模によって差はあるが2020年度、女性の育休取得率81.6%に対し、男性は12.7%。そもそも育休取得を「希望しない」男性は4割を超え、取得しても多くは2週間未満という調査結果*がある。1カ月以上取らない理由の多くは、「職場に迷惑をかけたくない」「職場が取得を認めない雰囲気」だという。
これが、世間の「男性の育休」のリアルだ。
育休取得を妨げる要因のひとつが組織文化だとすると、エクサウィザーズのカルチャーはどうだろう。エクサウィザーズに合併する前のデジタルセンセーションから在籍し、昨年3人目が誕生した際に初めて育休を取得した黒木さんに、まずは話を聞いた。
父子の愛着形成につながった育休 取得準備は妊娠直後から
「育休で自分が抜けたらチームはどうなるだろう、という危機感はありました。だから、チームメンバーには妊娠初期の段階で育休取得を宣言して、早めに育休への準備を始めました。
例えば、当時はインフラの担当と複数プロダクトのエンジニアを兼務していたのですが、プロダクト責任者にエンジニアの採用活動を相談しました。今後の開発体制も見越してエンジニア層を厚くすることが目的でしたが、採用を早めてもらうことで育休中の対応も合わせて引継ぎを進められました」
エクサウィザーズの育休取得率は全体で4割を超え、男性の取得率も高い。とはいえ、黒木さんは取得することに抵抗はなかったのだろうか。
「上の子のときは合併前後で体制も今ほど盤石ではなかったので、育休を取るという選択肢はありませんでした。でも、会社も成長して取りやすい組織体制になったことで、今回は迷わず取得を決めました。
なによりも、『自分が休まないと生活がまわらない』って妻と話をしましたね。共働きなので普段から家事は分担していますが、上の子2人がいると、洗濯、お風呂、保育園の送迎などやるべきことは山のようにあります。仕事と同じように出産に向けて妻の担当分を引き継ぎ、家庭内の体制も整えていきました」
昨年の8月に第3子となるお子さんが誕生して、3児の父になった黒木さん。初めて2カ月の育休を取った感想を次のように語った。
「子どもの反応を見ていると、早いうちから目で追って認識してくれているのがわかるんです。父親の育休は、子どもとの愛着形成にすごくいいと感じましたね。昔は参っていた夜泣きも、今なら『しょうがないな』って思えるようになって。自分でも変わったなって思います」
「産んでみないとわからない」 復帰時期も相談しながら調整
「2018年に入社して2年半後、クライアントと提携してプロダクトをつくっているなかで産休に入りました」
以前はコンサルファームで従事していたAさん。「コンサル」という立場で経験を積むにつれ、事業をつくる側の立場への興味が大きくなり、次のステップを考えるなかで出会ったのがエクサウィザーズだった。
ビジネスをつくる側になり、事業を立ち上げ走り出した最中の産休と育休。「バタバタだった」と当時の様子を語るAさんは復帰時期をずいぶん迷ったという。
「どれくらいで復帰できるかは、正直なところ産んでみないとわかりません。妊娠中の時点では、産後の自身の体調や子どもの様子は予測できませんから。だから、『いつまでに戻ります』と育休前に明言しなくても、産後に相談しながら調整できたのはありがたかったです。ポジションなどを相談し、約半年後にフルタイムで復帰しました」
子育て中の状況を仲間にオープンにする
黒木さんの3人目のお子さんは今6カ月、上のお子さん2人も未就学児でまだまだ手が掛かる年齢だ。3人の育児や家事を担当しながら働く黒木さんの1日のスケジュールを聞いた。
「私の拠点である浜松オフィスもコロナ禍でリモートワークとなり、現在も自宅で仕事をしています。上の子2人の登園後18時まで働き、その後21時までは家族と過ごす時間に充てています。
チームのメンバーには、3人の子育て中であることを伝えた上で『夕方以降のミーティングは避けてほしい』とお願いし、『子どものお迎えで不在』など業務外の予定もオープンにしています。育休を取るときもそうでしたが、早めに周りに予定を共有することは大切だと思っています。メンバーも快く調整してくれるので、感謝は尽きないですね」
役員のスケジュールには「家族優先時間」 子育ては女性だけのものじゃない
Aさんも、黒木さんの発言に同調する。エクサウィザーズのTeams内には出産報告に対して祝福メッセージを残せる「お祝いチャンネル」がある。社員はそこで仲間の出産や育休中の様子を知ることができる。「子育ての状況をオープンにして、理解者を増やすことが大切」だとAさんは言う。
「役員も、子ども関連の予定をスケジュールに入れて公開しています。リーダーの前川さんを始め、エクサウィザーズの執行役員も子育て中の人が多いので、自分ごととして子育て状況を理解してもらえます。
役員と『離乳食どうしてる?』なんてやりとりも日常的に飛び交っていて、子育て中の男性メンバーをみていると、『子育ては女性だけのものじゃない』ことを実感できます」
子育てをしていると、予期せぬことは日常的に起きる。Aさんはどうやって乗り越えているのだろうか。
「それこそ最近では、『コロナ対応で明日から休園』ということもありました。もちろん大変なことはありますが、メンバーに状況をリアルにわかってもらえていると『大変なのは自分だけじゃないんだ』って思えて、いざという時にも心強いですね」
育休復帰後の「浦島太郎状態」を解消したい
黒木さんやAさんに続き、これから産休・育休を取得していくメンバーや新しい仲間もたくさんいるだろう。
「仕事と子育て」は、まさにエクサウィザーズが日々向き合う社会課題のワンテーマだ。2人はこれからこのテーマにどのように向き合い、未来のパパとママ社員たちに何を伝えていくのかー。
「育休復帰後の浦島太郎状態を解消したい」と黒木さんは言う。
「エクサウィザーズの成長スピードは早く、復帰したときに、組織の状態によっては行動も考え方も変えないといけない状況もあり得ます。僕は2カ月という期間だったこともあり、育休中も会社の動きをTeamsでキャッチアップしていましたが、スムーズな復帰につながる仕組みそのものが必要だと思っています」
Aさんも、「復帰後のキャッチアップは正直大変だった」と話す。
「でも、エクサウィザーズでは『困っている』と声を上げると、必ず誰かが手を差し伸べてくれます。だから育休復帰後も、クリティカルにならずにすみました。
働き方については私もまだまだ模索中です。子育てには正解がないからこそ、悩みが尽きないですよね。もし不安に思っている人がいたら、仕事と子育ての悩みや思いを共有できる仲間がたくさんいるから『一緒に乗り越えよう』って伝えたいですね」
この2人をはじめ、今子育て中のメンバーたちがエクサウィザーズの子育てカルチャーをつくっていくだろう。