エクサウィザーズ独自のAI開発基盤「exaBase Studio」で切り拓く、社会課題解決への新たな道
エクサウィザーズが独自開発したAIシステムの開発基盤 「exaBase Studio」 を活用し、お客様に高品質なシステムを短期間で提供するexaBaseプロフェッショナルサービス部。同部門の部長である福田、メンバーの丸山、横山に、「exaBase Studio」を用いたプロジェクト事例や、部門のカルチャー、求める人材像などについて話を聞いた。
exaBaseプロフェッショナルサービス部のミッションと、当社アセットを集約した開発基盤”exaBase Studio”にかける思い
松永:はじめに、exaBaseプロフェッショナルサービス部の事業概要について教えてください。
福田:exaBaseプロフェッショナルサービス部は、他社のプロフェッショナルサービスと同様に、お客様からいただいた要件をきちんとシステムという形にして、本番利用、つまり業務に実際に適用するシステムを確実に納品していくというミッションを追っています。
一方で他社と大きく違うのは、エクサウィザーズがこれまで蓄積してきたアセット、ノウハウ、アルゴリズムなどを活用し、それらをベースにしながらお客様にサービスを提供している点です。これら当社のアセット・ノウハウ・アルゴリズムをまとめてexaBaseと呼んでいます。
今説明したような、exaBase ( = 蓄積されたアセット)に簡単にアクセスし、それを用いてサービスを構築することができる当社独自の開発基盤として、exaBase Studioがあります。これを活用しながら、プロフェッショナルサービスとしてお客様に高品質なシステムを短期間で納品していくことが、部署のミッションとなっています。
松永:ありがとうございます。肝となるexaBase Studioについて、当社で開発してきた経緯と、今年度(2024年度)4月のタイミングでの組織の変革、新たな方向性について教えていただけますか。
福田:エクサウィザーズはAIのスタートアップとして創業し、初期のフェーズでは技術検証やAIのPoCなど、お客様から発注をいただいてプロジェクト型で案件を実行していました。
AIを実際に業務に実装して社会課題の解決まで繋げるためには、AIのモデルだけでなく、ソフトウェアの様々な部分とつないでユーザーが使えるサービスやアプリケーションとして仕立てていく必要があります。
しかし、AIの需要に対してモデルまでは手がけられても、アプリケーションやサービスまで手がけるのが難しかった、というのが当時のエクサウィザーズでの課題でした。
そこで生まれたのがexaBase Studioという製品です(以下、Studioと記載)。作ったアセットやソフトウェアをStudio上に置いて、再利用しながらAIのサービスやアプリケーションを作れるようにしました。
Studioで技術的な部分をカバーしながら、より少ないコストと工数で、AIをサービスやアプリケーションに仕立てられるようにしたのです。
約2年かけて開発し、去年の夏あたりからお客様とのプロジェクトで使い始め、効率的にAIのサービスやアプリケーションが作れることを自分たちで証明してきました。
今年はさらにアクセルを踏んで、Studioを使ったプロジェクトデリバリーを進めていきます。お客様自身にも Studioを使っていただけるようなビジネスも展開しています。
プロジェクト事例 - exaBase Studioを活用した音声要約APIの開発
松永:Studioを用いた具体的な事例をお伺いさせてください。
丸山:私がStudioを用いたプロジェクトとして関わらせていただいたのが、金融機関様とのプロジェクトです。社内ユーザーが使用するスマホアプリから、エクサウィザーズの音声要約のモデルを呼び出せるようなAPIをStudio上で開発しました。
クライアントである金融機関様では、法人営業の方がお客様先を訪問される時、議事録を手で作成することが多くありました。そうすると、抜けが生じてしまったり、業務負荷がかかってしまうという課題がありました。そこで、まずPoCを行い、「AIモデルを用いてどれだけ重要なポイントを抽出でき、かつ業務負荷が下げられるか」を検証しました。
松永:開発においてなぜexaBase Studioを活用することになったのでしょうか。
丸山:クライアント様ご自身が使うというよりは、当社社内でAPI開発を行う場面で Studioを使用しました。
もともと当社が開発したモデルに関しては、PoCフェーズで非常に高い評価をいただいていたこともあり、「クイックに社内ユーザーに展開したい」というクライアント様の強い要望がありました。この要望に答えられるのがStudioを使用した開発だったんです。
松永:議事録作成のサービスは他にもあるかと思いますが、Studioを利用したからこそお客様のニーズに応えられたというようなポイントはありますか?
丸山:複数のAIモデルをStudio上で繋ぎ合わせられる、という特徴を活かして、非常に効率的に開発ができました。
生成AIに単純に議事録作成をさせることもできますが、長い文章になるとコストや生成AIモデル自体の制限が課題になってくるケースが多いかと思います。
そこで、事前に当社のNLP(Natural Language Processing = 自然言語処理)のモデルを使って重要と思われる文章の抽出やテーマごとの分割に関して処理を行うことで、より効率的かつコストを抑えて議事録作成を実現することができました。
松永:よくイメージができました。プロジェクトの体制と、丸山さんの役割についてもお伺いしてよろしいでしょうか?
丸山:PoC段階から担当していたBizDev(事業開発)のメンバーと一緒に、開発のPM(プロジェクトマネージャー)として関わらせていただき、設計から開発のプロジェクトを通しての進捗管理などを担当しました。 Studio上での開発は当社のグループ会社のエンジニアが担当していました。
松永:当社のPMの特徴でもあると思いますが、構想フェーズから実際の実装までかなり幅広く担当している印象です。
丸山さんも幅広く開発の案件に携わっておられますが、エクサウィザーズに来てからどのようにキャッチアップしてきたのでしょうか?
丸山:社内にシステム開発の経験が豊富なメンバーもいますので、彼ら彼女らのフィードバックをもらうことも多いです。同時に、私自身もエンジニアと密に連携したり、時にはUX観点でデザイナーとも「こういう風にしたらいいんじゃないか」と検討を重ねたりしながら、チーム一体でやってきたことを通して成長できたと思います。
松永:確かに当社では、エンジニアやデザイナーなど、様々な職種のメンバーと密に関わる機会が多いですよね。
Studioのアセットの今後の展望も聞かせてください。
丸山:開発をしてサービスを提供するだけでなく、運用フェーズもしっかりとStudioでカバーしていくことがとても重要だと思っています。例えばリソースやログ監視といった安定性に関わるような部分の検討や、Studio上での資源更新にあたっての画面操作をより良くしていくなどの点を通して、プロダクトの成長に寄与していきたいです。
exaBaseプロフェッショナルサービス部でのキャリア機会とチャレンジ
松永:exaBaseプロフェッショナルサービス部ではどういったキャリアの機会があるか、福田さんにお伺いしていきたいと思います。
福田:先ほど丸山さんのお話にもあったように、当事業部の役割は、BizDev(事業開発)のようなビジネスサイドのメンバーと、機械学習エンジニアやソフトウェアエンジニアといったメンバーの間に立つことです。
幅広いお客様の業務や要件を深く理解する力や、プロジェクトマネジメントとしての力、多様な職種の方と円滑にコミュニケーションを行う力など、幅広いスキルが身につきますので、
今後自分がどの方向にスキルを伸ばしていきたいのかによって、様々な方向に可能性が広がると思っています。
例えばビジネスサイドを強く伸ばしたい、プロジェクトマネジメントでもっと大きなプロジェクトを回してみたい、またはエンジニアリングに興味が湧いたのでエンジニアの方向に行きたい、などさまざまな道があるでしょう。
すでにかなり高いレベルのマネジメントスキルを持っている人は、専門家として今度はより尖った方向に行くというケースもありえます。
いかようにでも発展できるロールを経験できる環境だと思いますね。
松永:業務を通して非常に幅広いキャリアの機会を得られる環境なんですね。入社時にはどのようなスキルが必要となるのでしょうか?
福田:スキル面のお話で言うと、例えばシステムインテグレーション(SI)やITコンサルティングで、チームリードのロールをすでに何年間か経験されている方などはマッチする度合いが強いと思います。
システム全般の基本的な理解があり、メンバーにタスクを割り振り大きなプロジェクトをマネジメントする肌感を持っている。かつ、クライアントワークも一定発生しますので、そういった経験もあるとなお良いですね。
逆に、AIに関するナレッジについては、あればもちろん良いですが、入社後でも良いかなと思っています。入社後、当社にいる専門家たちと一緒に働く中で学んでいただくことになるので、「好き」「興味がある」と言う気持ちをお持ちであれば十分です。
直近入社したメンバーから見る、exaBaseプロフェッショナルサービス部の魅力とは?
松永:最近ジョインされた横山さんにお話をお伺いします。まずは入社までの経緯を教えてください。
横山:エージェントからの紹介が最初のきっかけです。私の志向性をある程度理解していただいている付き合いの長いエージェントで、その方から「この会社しかないんじゃないか?」という勢いで紹介いただいたのがエクサウィザーズでした。
共通の知り合いの方が何名かいらっしゃったので親近感が湧いたこともありますが、
面談・面接でお話しする方々がとても優秀で、お会いする度に、調べる度にどんどん興味が湧いていったのが事実です。部長である福田さんがとても気さくな人柄で、一緒に働くイメージがもてたのも最終的な決定理由のひとつでした。
松永:入社後、どういった業務を担当しているのでしょうか?
横山:今は商談に入らせていただく機会が多いです。福田さんや羽間さん*の商談に同席させていただき、まずはスタンダードな型を身につけている最中です。今後はプロジェクトを通して得られたフィードバックをプロダクトに返していく、といったような業務もやっていきたいですね。
*羽間…執行役員・AIプラットフォーム事業統括部 統括部長
松永:実際に業務をする中で、入社前の想定とのギャップを感じたことはありますか?
横山:あまり大きなギャップはありませんが、想像以上に自由度が高いと言いますか、非常にフレキシブルな組織だと感じています。
エンジニアの方はのびのび働いている印象で、相談にいくといつも気さくに教えてくれます。ビジネスサイドも非常に優秀な方が多く、「こんなトークでクライアントとの関係性を深めているんだ」など商談や会議に同席させていただく中で毎日勉強させていただいています。
「何でも意見が言い合える」カルチャーの大切さ - exaBaseプロフェッショナルサービス部のカルチャーと、求める人材像
松永:最後に、カルチャーについてお伺いします。丸山さんはこれまで様々なチームや案件に関わってきて、今のチームの「色」をどのようなものだと感じますか?
丸山:先ほどの案件の話とも重なりますが、Studioというサービスを本当に良くしたい!と言う思いから生まれるフィードバックや議論がすごく盛んですし、それを言いやすい、かつ受け入れられやすい組織だと思います。多様なバックグラウンドの方々がいらっしゃることも一つですが、そこがすごく居心地がいいなって感じますね。
松永:ありがとうございます。福田さんからも、チームとして大切にしたいカルチャーと、重視する価値観について、候補者の方に向けてお話しください!
福田:丸山さんのお話にもありましたが、大切にしたいのは、「なんでも意見が言い合えるカルチャー」ですね。
私たちエクサウィザーズは、まだスタートアップの域を出ておらず、これが伸びるというビジネスを見つけている最中だと思っています。特にexaBase Studioなどのプロダクトは生まれたばかりで、人間でいうとようやく二足歩行ができるかどうかといった、立ち上げ期にいます。
成功するための方法論がまだ確立されていませんので、多様なバックグラウンドを持つメンバーの意見を聞き、議論しながら、みんなで様々なアイデアを見つけて実行していく必要があります。うまくいかないこともあるかもしれませんが、それでも立ち上げ期だからこそ、どうやったら上手くいくのかを模索し続けなければなりません。
私自身も正直、模索しながら進めている部分もあります。チームみんなの意見を聞きながら、良いアイデアをすぐに採用し、うまくいかなければ改善を繰り返していくことで、事業をスケールさせていきたいと考えています。
そのためには、何でも意見が言えるカルチャーを醸成することが重要です。いろんな意見が出てくることで、そこからいいアイデアを採用できるからです。
そういったカルチャーのもと、自分でビジネスを上手くスケールさせようという気概を持った人に来ていただきたいですね。決められたことだけをただやるのではなく、自ら模索しながら上手くいく方法を見つけ、さらにそれをチームにシェアして広げていってほしいと期待しています。
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