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【アライアンス&ガバメント】4月から始めた新規事業の舞台裏

このアドベントカレンダー(概念)は、株式会社エクサウィザーズの子会社であり、生成AIサービスの開発や販売に特化した株式会社Exa Enterprise AIについて、各メンバーがリレー形式でそれぞれのミッションや想いについて執筆するものです。

今回、新規事業・exaBase 生成AI事業がサービスリリース開始1年でARRが約9億円規模に到達し日本屈指のスピードで成長するSaaSとなったこと、そしてデロイト トーマツ ミック経済研究所の「法人向け生成AI導入ソリューションサービス市場動向  2024年度版」に関して2023年度のマーケットシェア1位を獲得したという、2つの素晴らしい成果も祝して、各メンバーが記事をお届けします。プロダクトやメンバーの魅力をより多くの方に知って頂けましたら幸いです。

前回の記事は、IRアシスタントグループ・事業開発の牛田さんの「AI経験・コンサル経験・ソフトウェア知見zero〜異業種未経験分野への挑戦〜」でした。今回は、ガバメント・アライアンス推進グループグループリーダーの田中が執筆します。

株式会社Exa Enterprise AI exaBase生成AI事業開発部 ガバメント・アライアンス推進グループ
田中 耕太郎

「未経験」を強みに。多様な業界での経験

私のキャリアの始まりは、リクルートが発行する求人情報誌「タウンワーク」などの求人広告営業からスタートしました。

その後、LINE株式会社(現LINEヤフー)へ転職し、LINE Payの拡販や行政との共同キャンペーン企画、その後は主に大企業へ対してLINEのビジネスソリューションを用いたデジマ提案とパートナー組織の管理を行っていました。そして現在は、Exa Enterprise AIでパートナーとの協業から自治体市場へ向けた戦略立案から実行までを担当しています。

“営業”と言う軸足は置きつつ、人材/広告→金融/決済→デジタルマーケティング/CRM→生成AIと言った具合に、キャリアピボットをしているような感覚を持っています。

こう振り返ると「業界未経験」でそれぞれ飛び込んでいますが、それ自体はあまり不安に思う必要はないのかもしれませんね。

現在、エクサウィザーズのグループ会社にあたるExa Enterprise AIで二つの事業で責任者を務めています。

ひとつはexaBase 生成AIを取り扱うパートナー企業との協業推進です。Exa Enterprise AIだけでは手の届かない広域のお客様や、パートナー様ならではのリレーションを活用させていただき、より多くのお客様へexaBase 生成AIをお届けできるよう、事業計画・戦略立案から施策の実行までを担うチームです。

もうひとつは、自治体様などの公共領域へ向けたサービス企画とセールス推進です。

2024年4月に「exaBase 生成AI for自治体」をリリースして以降、おかげさまで多くの地方自治体様からお引き合いをいただいております。
日本の根幹にもあたる行政領域のさらなる生産性向上を目指し、サービス企画から販売までを一気通貫で事業の推進を担うチームです。

行政における生成AI活用の意義

exaBase 生成AIに限らず、生成AIを行政組織が活用すること自体に大きな意義があると感じています。

例えば、ハーバードとBCGが行った共同研究では、BCGのコンサルタント758名に対してGPTありとなしのグループに分けパフォーマンスの比較をしたところ、GPTありのグループはなしに比べ、タスク完了数12.2%多く、完了スピードは25.1%早く、タスク品質は40%高い結果が示されています。
出展:https://papers.ssrn.com/sol3/papers.cfm?abstract_id=4573321

他にも、生成AIが生産性や業務クオリティの向上に寄与する事例も多く出ていますが、生成AIを使わないと言うことは、これらの恩恵を享受できる機会を逃していることになります。

そんな想いを持って地方自治体の皆さまへご提案をさせていただく中で、「生成AIを使いたくても安心して使えない」というジレンマがあることを知ることができました。

その要因のひとつはセキュリティで、具体的には下記の懸念事項があげられます。

  • 入力した情報が生成AI側に学習されてしまうのではないか?

  • 情報が海外に出てしまうのではないか?

  • 行政専用ネットワークであるLGWAN環境で使えないのか? 

また、行政機関の予算制度上、毎月のサービス利用額を柔軟に変更することが難しいため、行政の皆様にご利用いただくためには、サービスの進化が不可欠でした。

このような行政機関のニーズを踏まえ、「LGWAN接続」と「行政向けプライシング」に対応した「exaBase 生成AI for自治体」を2023年4月にリリースしました。

リリース以降「exaBase 生成AI for自治体」は、既に約40もの自治体様への導入が進んでいます。

直近でも広島県庁様や四日市市様のリリースも世に出すことができ、ユニークな取り組みとしては東京都教育庁様が進める「都立学校向けの生成AI導入事業」なども私たちが担当しています。

裏話ですが、私がExa Enterprise AIに入社したのが2023年12月。
そこから2ヶ月もしないスピードで企画から実施までの意思決定、そしてプレスリリースを発表。このスピード感ある意思決定と実行は、Exa Enterprise AIならではと思ったエピソードでしたし、私自身も新しいサービスを作ることの責任とワクワクを身を持って実感しました。

自治体など行政組織の生産性向上に寄与することはもちろん、これからの日本の未来を担う子どもたちへの生成AIの提供も担えているこの仕事はとても意義深いと思っています。

エクサウィザーズの強みは、多様なサービスとアセットの融合

エクサウィザーズグループが持つ様々なサービスやアセットを組み合わせ、普通のスタートアップではなかなか組めないような、大企業とのパートナーシップが進んでいます。生成AIと言う大きな成長市場であることに加え、exaBase 生成AIのサービス力にも大きな期待を寄せていただいていることを身をもって感じています。

パートナー戦略自体は今年の4月から本格稼働をしましたが、パートナー様経由での売り上げも開始時と比較して約3倍にまで成長。(2024年8月時点)
今後も5倍10倍30倍と・・・さらなる成長曲線を描いていきたいと考えています。

そのためには、パートナービジネスの構造を体系的に把握することから始め、パートナー様が「販売しやすいか」「利益が上がるか」を真剣に考える必要があります。また、パートナー様の現場が抱える日々の課題や困りごとを詳細に把握し、それを具体的な施策や行動に反映し継続することで、深い信頼関係を築くことが最も重要だと考えています。

また挑戦者である我々のようなフェーズのサービスは、市場から理解を勝ち取り選ばれる必要がまだまだあるため、強いオーナーシップが求められます。

少し厳しくも感じられるところはあるかと思いますが、「自分が売る」だけではなく、どのようにしたら「売ってきていただけるのか」と思考するポイントは「セールスマネージャー」とも共通点が多くあると思っています。

私自身もLINE時代にパートナーの方々から多くを学ばせていいただきましたし、営業力だけではない人との付き合い方や定量・定性マネジメントは今振り返ってもこの時に大きく成長したような気がしています。

次の事業フェーズへ向け、確実にこのパートナー様との推進にちゃんと向き合い、整えていきたいと考えています。

チーム力の源泉は、共通の課題認識と迅速な解決

生成AI市場と言う技術革新の激しい環境で勝ち続けるには、とにかくスピードとオープンなコミュニケーションから生まれる課題認識と施策がセットで必要だと思いますし、「それぞれがオーナーシップを持って取り組めているか?」は、マネジメントを担う立場としてとても重要視しています。

つい先日、FY2025/3 Q3のキックオフがExa Enterprise AI全社で行われ、その翌日にガバメント・アライアンス推進グループの全員で約4時間、ミッションやビジョンに対して現状の課題や、解決のために何をするべきか議論しました。

バックボーンも異なるメンバーが揃うチームですが、まるで甲子園を目指す野球部のような熱気を全員が帯び、どうやってこの事業を伸ばそうかと議論するその空気感は、私自身勝てると思いましたし、絶対に勝たなければいけないなと、改めて感じさせられました。

ガバメント・アライアンス推進グループはThe Modelの形式を取らず全てのプロセスに関わりを持つからこそ、課題の発散と収束を繰り返しながら、限られたリソースの中で施策の選択と集中で事業を切り開いている真っ只中のチームです。

未来の社会や人々に価値を届けるための生成AI事業を、今みんなで楽しく創る

エクサウィザーズでの挑戦、生成AIの日常化

今後のエクサウィザーズでの挑戦として、生成AIをビジネスシーンで日常的に活用されるようなサービスに育て上げたいと考えています。

その状態を実現するためアプローチは多岐に渡りますし、答えはまだないからこそ、あらゆるテーマに対するチャレンジの数とそのスピードを上げていく。そしてその質を高めていくことが私としての挑戦だと思っています。

あとは私自身が生成AIを使いこなすことはもちろん、子供たちが大きくなった時に価値が残せる事業にしたいと思いますし、その時には自慢しようかなと思っています。

成長市場×成長事業を経験できることは自分にとっても大きな財産になると信じています。そんな私たちとアツい想いを持って働きたいと思っていただける方、ぜひ一緒に働きましょう!

※詳しくはこちらのインタビュー記事もご覧ください!

次回の記事は、フィールドセールス・柴森さんの「生成AI営業職で新たなキャリアを切り拓く」です。お楽しみに!

この記事を読んで、当社に少しでも興味を持ってくださったら、以下のツールからカジュアル面談も可能です。AIのレコメンド機能を利用して、面談相手を見つけてみてください。(AIのレコメンド機能だけを楽しみたい方もぜひ!)


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