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急拡大する生成AIプロダクトを支える開発組織の現場とは?

このアドベントカレンダー(概念)は、株式会社エクサウィザーズの子会社であり、生成AIサービスの開発や販売に特化した株式会社Exa Enterprise AIについて、各メンバーがリレー形式でそれぞれのミッションや想いについて執筆するものです。

今回、新規事業・exaBase 生成AI事業がサービスリリース開始1年でARRが約9億円規模に到達し日本屈指のスピードで成長するSaaSとなったこと、そしてデロイト トーマツ ミック経済研究所の「法人向け生成AI導入ソリューションサービス市場動向  2024年度版」に関して2023年度のマーケットシェア1位を獲得したという、2つの素晴らしい成果も祝して、各メンバーが記事をお届けします。プロダクトやメンバーの魅力をより多くの方に知って頂けましたら幸いです。

前回は、機械学習エンジニア・ちょうさんの記事でした。今回は、プロダクトマネージャー・グループリーダーの吉田が執筆します。

株式会社Exa Enterprise AI exaBase生成AI事業開発部 プロダクト開発グループ・吉田 秀治

エクサウィザーズの魅力は「多様性が生む創造的な環境」

私は、新卒で大手電機メーカーへ入社して2年ほど経理業務を担当した後、事業企画に異動しました。その後、大手人材紹介会社においても事業企画の業務に従事しました。

その後、Construction-Techのスタートアップ企業で、ビジネスデベロップメント(BizDev)とプロダクトマネジメント(PdM)を担当しました。さらに、VR SaaSのスタートアップでは経営企画と事業責任者としての役割を果たし、その後プロダクトマネジメントに移行しました。

エクサウィザーズは変わった経歴の方が多く、退屈しそうに無い会社だな、と思って2023年12月にPdMとして入社しました。

実は数年前にも、エクサウィザーズの選考を受けたことがあります。その時にはご縁がなかったのですが、再び選考を受けた際には会社の規模は大きく成長し、事業やプロダクトの内容も大きく変化していました。スピード感を持ち、新陳代謝を繰り返しながら順調に成長しているという印象を持ちました。

入社後の現在は、exaBase 生成AIのプロダクトの開発全般を担当しています。おおまかな仕事の流れとしては、事業戦略に従ってプロダクトとして、「どのセグメントのユーザーに対してどういった体験をしてもらうのか」という、プロダクト戦略を描き、プロダクトロードマップに落とし込んでいます。

ロードマップを描いた上で、各機能開発について具体的に担当するPdMを決めます。最初はデザイナーと一緒に大枠の体験設計をし、その後エンジニアも交えながら実装レベルまで仕様を詰めていくのが主な流れです。
既に多くのユーザーに利用していただいているので、計測ツールで機能の利用状況を見ながら、カスタマーサクセスの皆さんとも協力して利用促進や、そこから得られるフィードバックをもとに機能改善などにも対応しています。

技術キャッチアップの日常。最新AIモデルの迅速な実装

エクサウィザーズは、会社としてLLM(大規模言語モデル)は自前では開発していないので、良くも悪くも外部環境の影響を受けやすいプロダクトだと感じています。

例えば、OpenAIが新しいモデルを発表したり、GPT以外の優れたモデルが登場したりした際には、それらの情報を感度高く収集しながら即座に実装していく必要があります。このようなフットワークの軽さと柔軟性が求められます。

外部依存している部分があるが故に、全てを自社でコントロールできないという歯がゆさはありますが、生成AI業界のトレンドや技術的な仕様はかなり身につくので、今後のキャリア形成では良い部分だとは思います。

また、エンタープライズ企業向けのBtoB SaaSなので、こちらが良いと思った改善でも一部の顧客にとっては都合が悪く、一方の企業で必要な改善でも、他方の企業では必要としない改善ということもあり、機能リリース判断や顧客コミュニケーションについては、とても神経を使います。

急成長の舞台裏。13ヶ月で到達した約9億円のARR

「新規プロダクトの立ち上げ」を経験したことがある方には分かると思いますが、リリース13ヶ月という段階では、プロトタイピングしたものがPMFしてユーザーが急激に増え、大量のバグやサービス停止を繰り返している状況です。そのため、サービスとしての信頼性を保つ部分と、新しい価値づくり(新機能開発)のバランスを取りながら進めている段階というプロダクトが多いと思います。

exaBase 生成AIも(私の経験ではかなり安定している方であるものの)似たような変遷を歩んできています。

そのため、スピード重視でリリースした既存機能もたくさんあり、今は、今後のユーザー拡大も見据え、UI/UX全般の見直しや技術的負債の解消なども進めている段階です。

こういった基盤をリニューアルするのは、新機能開発を優先したいというビジネス要因で先送りにされることが多いのですが、今後の機能実装のスピードアップも考えてバランスを見ながら対応しています。

また、機能開発だけではなく、このフェーズにおいてはエンジニアも人員拡大している状況ではあります。

そのため、テックリードエンジニアと相談しながら開発チームの運営方法や体制を変えてみたりして、「拡張性の高い開発チームをどうやったら作れるのか?」を試行錯誤している最中です。

学びを活かすサイクル。多様な情報源からプロダクト開発へ

AIの知識や情報のキャッチアップについては、特別に何かをやっているわけではないのですが、例えば、エンジニアではなかったとしても、簡単でよいので自分でOpenAIのAPIを使って何か作ってみるということを一番始めにやると、一気に解像度が上がるので良いと思います。

コーディングはハードルが高いと思われている方もいますが、それこそChatGPTに聞くとコードを生成してくれて、その説明もしてくれるので簡単に作ることができます。

簡単なプログラムだったら、エンジニアがいなくても作れるので、コーディングの民主化という観点で、生成AIが出たことによる最も革新的な出来事の一つだと個人的に思っています。

その他については、機能を具体的に考えるときに「他社はどうやっているのだろう?」という目的で他の生成AIサービスを触り、サービスの設計思想を探ってみたり、エンジニアとの会話で新しい技術情報について教えてもらったりしてキャッチアップしています。

また、エクサウィザーズでは、他部門でも生成AI関連のプロジェクトは幾つか走っており、勉強会などもあるので、それらに出席したりして自分のプロダクトに活かせるものはないか探したりしています。

急拡大する生成AIプロダクトを支える開発組織の現場を表して、として
生成AIに画像生成してもらいました!

新たな挑戦。exaBase 生成AI以外の新規プロダクト展開

今はexaBase 生成AIにコミットしていますが、それ以外にも新規プロダクト企画は進んでいるので、そちらでプロダクトの立ち上げにチャレンジしてみるのも面白いと思っています。

また、会社としてコンサルとプロダクト開発の両輪を回し、後者の比率を上げていこうという目標がある一方で、一般的なBtoB SaaS企業にあるようなプロダクト組織と比較するとまだまだ当社の組織は未成熟です。

そのため、独りよがりではありますが、「自分が心地よく働ける環境を作る」という考えのもと、プロダクト組織をどう作っていくか考えることにも少し興味があります。

私が入社して思ったのは、あまり固定観念は持たず、素直な方が多いという印象で、プロダクト開発だけでなく組織開発面でも自由度高く働ける場所なのかと思います。成熟した組織よりも、「これから、プロダクト/組織両面であるべきものを作っていきたい」という方はおすすめだと思います!

次回の記事は、インサイドセールスグループ・三木さんの「組織の壁を超え、挑戦を続けるリーダー」です。お楽しみに!

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