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コンサルタントが次のキャリアを考えるときに持つべき視点とは # Open EXA vol.1イベントレポート(後編)

戦略コンサルタントからベンチャーへ転身し、経営陣として上場させた当社の取締役・大植と、最近キャリアチェンジしたばかりの林が、「コンサルタントのNext Step」について語り合った#Open EXA vol.1。

後編では、参加者の皆様から寄せられた質問を中心にお届けします。

■登壇者
大植 択真(おおうえ・たくま)/ 取締役

京都大学工学部卒業。京都大学工学研究科修了(都市計画、AI・データサイエンス)。
2013年、株式会社ボストンコンサルティンググループに入社。事業成長戦略、企業変革、DX推進、新規事業立上げなどの多数のプロジェクトに従事した後に、2018年に株式会社エクサウィザーズに入社。2019年4月より、AI事業管掌執行役員として年間数百件のAI導入・DX実現を担当。2020年6月に取締役就任。兵庫県立大学客員准教授。@exa_ouetakuma

林 優一郎(はやし・ゆういちろう)
中央大学法学部を卒業後、2015年に船井総合研究所入社。国内の中堅・大手企業を対象にしたコンサルティングに従事。2018年にKPMG FASに移り、Strategy groupにて事業戦略策定、BDD、企業変革等のプロジェクトに従事。事業会社の経営企画部への出向経験も有する。直近はマネージャーとして、アサインメントや人材開発、採用も担当。多様なバックグラウンド・才能の集まる組織に魅了され、2022年3月よりエクサウィザーズ入社。

Q. 「exaBase Studio」によって、プロジェクト体制や、コンサルタントの役割、人数はどのように変わりますか?

大植:「exaBase Studio」が稼働していくと、クライアント側でDXやAI活用の内製化が進み、自由に自律的にAIが使える状態に近づいていきます。これがAI活用の理想的な状態だと思っています。つまり、エクサウィザーズのAIモデルを使ったデジタルサービスを自由に現場で作り、内製でPDCA回すことが出来ることになります。

それにあわせて、コンサルタント(BizDev)の役割も変わってきています。AIドリブン・データドリブンの事業モデルや経営モデル(=AI Factory)の検討という、新しいタイプのBizDevの活躍領域が生まれているとともに、アセットの再利用が進むことで、AI自体の開発についてもより新しいユースケースの開発や新規事業の開発にフォーカスできるようになります。

Q. スタートアップに移った際に活きたコンサルでの経験は何でしたか?

:コンサルスキルは平たく言うと、課題を特定して課題に対する解決策を考えるスキルだと思いますので、スタートアップを問わずどんな企業に転職しても活きると思います。さらにスタートアップは、成熟した企業に比べると課題も多いので、優先順位をつけて課題解決を進めるシーンも多く、課題解決の経験はより活きると思います。

また、エクサウィザーズは、大植さんがおっしゃったようにクライアントがAIを自律的かつ自由に活用できる状態を理想としているので、クライアントがコンサルなしで経営できるようにすることを目指すコンサルタントのスタンスと近しいかなと思います。

大植:そうですね。コンサル出身の方は課題解決のスキルセットがあるので入社早々から活躍してもらえると思います。スキルはもちろんマインドセットとして、新しいことを知ることへの好奇心や成長意欲、プロフェッショナリズムとしての課題解決へのこだわり、みたいな部分もスタートアップにフィットしそうかなと思います。

Q. 現在コンサルティングファームに所属しており、マネージャーへの昇格を目指しています。

事業会社に転職するのであれば、マネージャー以上までやり切ってからの方が良い条件(年収・役職)で入れそうなイメージもありますが、より若いタイミングで転職したほうがメリットが大きいのでしょうか。何か思われるところがあれば教えてください。

大植:私はコンサルティングファームに5年間在籍したのですが、個人的にコンサル5年は長かったかなと思っています。起業やスタートアップで働くことを考えると3-5年がちょうどいいかなと思います。長くなるとスキルは身につくのですが、アンラーンしなければいけないことが増えていきます。ただ、コンサルキャリアを継続していく可能性があるのであれば、マネージャーまでやった方がよいかなとも思います。林さんはどう考えますか?

:悩ましいですね。私はマネージャーになってから転職したのですが、結果的にはそれでよかったなと思っています。自分自身はコンサルとしてもう少しやりたいと思っていたので、マネージャーまでやっていますが、やはりマネージャーになってからの業務はスタッフ時代とは少し異なる景色の仕事になるなと思います。

したがって、コンサルという仕事が好きで、もう少し先の景色を見てみたいということであればマネージャーまでやってから転職を考えるというのでもよいのかなと思います。一方デメリットでいうと、年齢にもよりますが、ライフイベント等があったときにチャレンジしづらくなるといった部分や、ある程度コンサルキャリアが長くなってプロモーションも進んでしまうと、転職先が狭まってしまうかもしれないというのは個人的に思いましたね。

大植:あとは、5年先、10年先の自分のキャリアを見たときに、最終的に行きたい方向がどちらかということを踏まえて考えた方がよいかもしれないですね。コンサルでキャリアを築く可能性があるならマネージャーまでやった方がよいというのはあるかもしれません。

Q. コンサルとエクサウィザーズなど事業会社との違いは、自社の売上・利益に対しての当事者意識が圧倒的に違うということでしょうか?

大植:そうですね。コンサルは相手が主で意思決定は先方、事業会社は自分が主で責任も自分ですからね。事業会社では「あなたはどうしたい?」ということを問われますが、コンサルは、クライアントファーストに代表されるように「クライアントがどうしたいか?」というところが出発点になるというところが大きく違うかなと思います。

:私はコンサルと事業会社の違いについて出向経験を通じて実感したのですが、コンサルはクライアントからのヒアリングや収集した情報の中で、クライアントの立場でこうすべきであるという提言をするわけですが、かなり制約条件がありますよね。

事業会社では、意思決定の主体としてすべての情報にアクセスできて、人間関係や見えない障壁も理解したうえで意思決定していかなければいけないのですが、どうしてもそれは外部のコンサルからは見えません。離れていて見えていないから出せる提言に価値があるというのも一つですし、自分で状況を最大限理解したうえで自らがトライ&エラーしながら物事を進めていくのも一つ。私は出向して業務をする中で、外からアドバイスをするよりも、事業会社で意思決定や物事を進める主体になる方が、周りの人や社会の人の役に立てるなと感じました。

次回の#Open EXA vol.2レポートでは「30代はコンサルと事業会社、どちらでキャリアアップするか」をテーマに事業会社経験のあるコンサルメンバーたちが語った内容をお伝えします。

エクサウィザーズ では一緒に働く人を募集しています。興味のある方は是非ご応募ください!


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