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飛び込み続ければ、道は開ける。台湾のタピオカ店日本上陸プロジェクト、カンボジアでの起業を経て目指すは、多様性の高い社会。

20代は『若者が自分の夢を描き、自ら叶えられる社会にする』が私のテーマでしたが、30代になり出産を経た今は『女性が自分らしく働ける社会にする』に変化しました。

「エクサウィザーズ」で活躍する”ウィザーズたち”を紹介するストーリー。

今回は、新卒で入社したベンチャーで、台湾のタピオカミルクティー発祥の店「春水堂(チュンスイタン)」日本事業を担当した後、カンボジアで起業し、エクサウィザーズへ入社した佐藤さんが登場します。

現在は戦略的な人員配置計画の立案を支援する「HR君haichi」のCS(カスタマー・サクセス)を担当している佐藤さん。好奇心の赴くままにキャリアを形成してきた彼女が、なぜエクサウィザーズにたどり着いたのかを聞きました。

■プロフィール

佐藤奈緒(さとう・なお)

修猷館高校・九州大学卒業後、ベンチャーに入社し、営業と新規事業立ち上げに従事。その一環で2012年にタピオカミルクティー発祥の店「春水堂」の日本上陸PJの責任者を経験。2014年、カンボジアにて人材紹介会社の立ち上げに携わり、CEOとして勤務。2017年、エクサウィザーズに参画。カスタマーサクセスを担当する他、Employee Experience Teamの立ち上げメンバーとして取り組みを推進。

台湾のタピオカ店「春水堂」日本上陸プロジェクトを担当、チームビルディングでの失敗

ー佐藤さんは台湾のタピオカ店「春水堂」を日本へ上陸させるプロジェクトを担当していたと聞きました。タピオカが好きだったとか?

いえ、どちらかと言うと海外で仕事をしてみたいと思っていて、それを知っていた当時の社長が声をかけてくれたプロジェクトでしたね。

大学卒業後、100名ほどのベンチャー企業へ入社し、2年半ほど法人営業をしたのち、任されたのが春水堂の日本事業立ち上げでした。

2012年10月、担当になってからはすぐに単身で台湾へ。まだ正式に契約を結ぶ前だったので、本店のオーナーと話し合いつつ、台湾にある各店舗を回ってタピオカミルクティーの味や客層の違い、店舗の特徴など、日本でアレンジするときに必要な情報収集をし続けていました。

半年ほど経ったころ、本店のオーナーから「熱意のある会社だから一緒にやりたい」と言ってもらってからは、日本で店舗展開をドライブさせていきました。

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ーえ、いきなり単身で台湾へ!?何もわからない環境へ飛び込むことは怖くなかったんですか?

子どものころから、気になったらどこにでも飛び込んでいくタイプでした。それを親にも止められることなく…、そのまま大人になりました!(笑)。

春水堂に関しても「とにかく飛び込んでみる」ことについて不安はなく、むしろ無事に日本でオープンさせるまで必死でしたね。うれしいことに2013年7月に一号店を代官山した後、二号店を六本木と、順調に展開していきました。

一方で、失敗もありました。春水堂の日本展開は、私にとって初めての新規事業立ち上げ。「毎日が意思決定」なうえに、店舗には海外から来たメンバーもいて、文化も言葉も違うなかでチーム作りをしなければならなかった。当時の私は「誰よりも頑張っていれば、誰よりもできるようになれば、みんなはついてきてくれる」と勘違いをしていたんですよね。

本来なら、事業責任者として「エースを育てて、仕組みをつくる」ことをしなければならない。でも私は、自分が一番になることで頭がいっぱいで、「全体をみながら、スタッフを含むそれぞれのステークホルダーの立場に立つ」という基礎すらできていませんでした

ーチーム作りの誤りに気づけたきっかけは?

メンバーから「もっと頼ってください」と言われたこと。その言葉のおかげで、ようやく自分だけが突っ走っていてもダメだと気付かされました。それ以降は、みんなでご飯を食べに行ったり、雑談したり、人としての信頼関係を築くことにフォーカスしました。退職時には、惜しんでもらえるくらいの関係性に戻っていたと思います(笑)。

「私にも何かできるんじゃないか?」 カンボジアで人材紹介事業を起業

ー退職して、次はどんなチャレンジをしたのでしょうか。

春水堂の交渉やOJT、「調茶師」の資格取得のために半年ほど台湾に住んでみて、アジアの活気に触れ「アジアで働いてみたい」と思ったんです。

春水堂も新店舗立ち上げが順調になってきたのでそろそろ…と思って退職し、10カ国ほどアジアを渡り歩いていました。東南アジアは特に活気があり、「今日よりも明日がよくなる」と皆が信じて、日々前に進んでいる空気がありました。ちょうど友人がカンボジアで起業したと聞き、「カンボジアでなら、26歳の私でも何か成せるんじゃないか」と、創業メンバーとして参加することにしたんです。

ー「とにかく飛び込んでやってみる精神」がすごいですね。いきなりカンボジアで起業することに不安はなかったんですか?

むしろ「やってみたーい」と思っていたくらい! それに、友人と立ち上げた人材紹介事業は、紹介した人材が活躍すれば売上が伸び、事業を大きくできる。そうやって、カンボジアの経済をさらに活気づけられるならやりがいがあると思っていました。

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私は企業側の営業を担当し、それこそビル一棟の全室を訪ねるようなこともしました。参画半年後には、代表を交代。採用したい人材を紹介するだけでなく、「この事業にはこんな人材が必要」と組織コンサルティングのようなこともしていました。そして、紹介者数も採用数もどんどん増え、事業は倍々に成長させることができ、結果としてカンボジア国内でトップレベルの人材紹介会社になりました。

ー当時のチームビルディングは、うまくいきましたか?

それが、一度失敗してしまっていて。営業マネージャーをしていたころ、達成が難しい数値目標をばんばんと立ててしまったんです。日本なら士気を高められたかもしれませんが、当時のカンボジアでは達成不可能なものより、可能なもののほうがメンバーの士気が上がりやすい傾向がありました。

彼らのモチベーションを知るために、コミュニケーションも頻繁にとるようになりました。人材紹介事業は社内の連携が取れているほど情報の流通が活発になり、マッチング度も上がるため、彼らの関係性を良くするためにお誕生日会や社員旅行といったイベントも企画しました。私から全メンバーへ毎日声をかけることも意識していましたね。「働くみんながハッピーであるほうが、業績も上がる」と考えられるのようになったのは、春水堂の経験が活きていたんだと思います。

CEO→いちメンバーとしてエクサウィザーズへ入社、お客様と向き合う楽しさ楽しさを見出す


ーその後、佐藤さんはエクサウィザーズへ入社しています。人材紹介事業は倍々で成長していると話していましたが、そのまま続けようと思わなかったのはなぜですか?

確かに倍々で成長していたのですが、さらに10倍・100倍にしていく未来をうまく描けなくなっていました。それまでのキャリアでも、事業を10倍・100倍にした人のもとで働いたこともなかったので、イメージできなかったのかもしれません。だったら、そういった経営者のそばで経験を積みたいと思い、事業開発は他メンバーへ引き継き、日本へ帰国しました。そこで、合併前のエクサインテリジェンスへ入社することになったんです。

ー当時は、どんな雰囲気でしたか?

あのころ、社員は10名弱で、正社員のビジネス職は1人もいませんでしたね。なので、入社後は広報をメインに、営業サポートや採用も担当していました。2018年夏ごろから1年ほど、産休・育休へ。復帰後、人員配置計画の立案を支援する「HR君haichi」の事業に関わるようになりました。

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ー産休・育休前と同じ広報職ではなかったんですね。

私はプロダクトをつくったり、お客様と向き合う仕事の方が合っていると思ったんです。HR君haichiは、人員配置を立案するツールということもあり、人と深く関わります。また、私はこれまでにも新規事業を担当してきたので、その経験を活かしてHR君haichiのCSチームの立ち上げをもう一人のメンバーと二人で担当することになりました。

とは言え、それまではCSチーム自体が存在しませんでした。最初に着手したのはCSの型づくり。CS経験がないので手探りなところも多かったのですが、すべてのフローを再現性のあるマニュアルに落とし込めたのはよかったです。

ー一度起業されると、一メンバーとして働けないという人もいますが、佐藤さんはエクサウィザーズのどのような点に楽しさを見出しているのでしょうか。

台湾・カンボジアではマネジメントの色合いが強かったので、改めて目の前のお客様に向き合えている点ですね。また、私はテクノロジーと無縁の会社にいたので、専門性が高いメンバーのそばで最新技術の知識を深められるのは純粋に楽しいです。

エクサウィザーズで追及したい「女性が働きやすい社会と環境」

ー産休・育休前後で、雰囲気は変わったと感じたりしました?

ぜんぜん違う会社になったんだなぁと思いました。私が入社した頃はまだプロダクトもなく、今よりメンバー数も少なかったので。でも、「社会課題を解決する」という目的はずっと変わっていない印象です。そこがエクサウィザーズらしさなのかもしれないですね。

そして私自身の考え方も、産休・育休後に変わりました。20代は、若者が自分の夢を描き、自ら叶えられる社会に興味があったんです。だから若者の海外就職の相談に乗ったり、若者向けの講演をしたりもしていました。でも、子どもがいながらもバリバリと働く女性はまだ少ない。30代になり、子どもを持った今、女性にとって本当にいい社会とは何かが気になっています。

ー多様性がより受け入れられる社会にしたい、ということですね。

そうですね。メンバーの相互理解を深め、より働きやすい環境を作る「EXチーム」というチームがあるのですが、私もそこに参加しています。

例えば、シャッフルランチなどを企画しているんです。やはりみんなオンラインで横のつながりを求めていたのか、とっても満足度が高くて嬉しいですね。今のところ、「次回も参加したい」が100%なんです。EXチームの施策によって従業員満足度が上がり、働きやすい環境を整えられたらいいですよね。

タピオカの事業でも人材紹介事業でも、目の前の人に向き合うことを大切にしてきました。HR君haichiでもEXチームでも、そして2020年の12月からCSとして携わっている、AIのビジネスでの活用を支援する「エクサコミュニティ」でもどうしたら目の前の人が喜ぶかを考え、それを通じて、働きやすい環境づくりにチャレンジしたいですね。

エクサウィザーズ では一緒に働く人事を募集しています。興味のある方は是非ご応募ください!

文:福岡夏樹  編集 / 写真:稲生雅裕

(この写真は2020年に撮影しました)

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