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戦略から伴走支援まで一気通貫で挑むDX人材育成とは

はじめに

こんにちは!エクサウィザーズ執行役員でアライアンス推進事業部・DX人材育成プロダクト部の責任者の出村太晋です。

DXが加速する中、企業におけるDX人材の確保・育成が急務となっています。約43万人のDX人材不足から2025年以降は12兆円の損失が出る*とも言われており、多くの企業で育成に取り組んでいるものの苦戦しているのが現状です。*出典:経済産業省 DXレポート

DX人材育成を通じて各社のDXを確実に成功させるには、人材像の定義・育成戦略から社員一人ひとりの教育の実行まで一気通貫であらねばなりません。今回は、この難しい課題に本気で向き合っている私たちの活動についてご紹介します。

DX人材育成に必要なこととは?

まず始めに、DX人材育成が求められる背景について整理したいと思います。

エクサウィザーズがチャレンジしている大きな社会課題のひとつが、労働生産性の向上です。日本の生産性はG7諸国でも最下位で、生産性向上は長年の課題となっています。

この状況に対して政府は、デジタル化を推進する人材を2022年度からの5年間で230万人確保することを掲げており、東京都でも2022年度、1万人規模のデジタル人材育成に取り組むことを公表しています。

ここ2〜3年、各企業からエクサウィザーズへのDX人材育成に関する問い合わせが非常に多くなっており、本格的なトレンドが来ていることを感じています。ただ、企業からは「DX人材育成の必要性は理解し、予算もついた。けれども、何から手をつけていいか、どんなプロセスで進めていけばよいかよくわからない」という声をいただくことが非常に多いのが実情です。

一般的に、人材育成のプロセスは次のようになります。

①育成計画の設計

To-be、As-isを明確にして、育成人数や期間、育成のスキームや推進体制を決めるフェーズです。育成後にどのように活躍してもらうのかを具体的に描いておく必要があります。

②育成施策実施

現状で個人が持っているスキルを可視化し、マインドを醸成し、リテラシー学習を通して実務スキルを獲得していくフェーズです。

③DX伴走支援

アイデアソンや企画設計を支援したり、PoCを実施し、デリバリーを仕切るフェーズです。

この3段階を経た上でしっかりと効果検証していくこと、そして再現可能な仕組みを構築することがDX人材育成には必要となります。

しかしながら多くの企業では、人材育成というと「とりあえずeラーニング」となったり、DXの必要性やAIの基礎を伝える一度きりの集合型研修で終わったりしてしまうことも多いのが実情です。これでは本質的な人材育成は進みません。「何のために、どのような人材を何人輩出したいのか」という明確な目標がないため、終わりや区切りがなく、施策の効果検証はできない状態に陥ってしまうこともあります。人材育成を着実に進めるためには、上流から下流までしっかり考え、実行することが重要なのです。

エクサウィザーズが行うDX人材育成の強みとは?

DX推進のための人材育成プロセス

これまで、企業が行う人材育成プログラムは「コンサルファーム」「研修会社」「AIスタートアップ」などがそれぞれの強みを寄せ合って実施されてきました。

コンサルファームは上流工程である「①育成計画の設計」に、研修会社は「②育成施策実施」の工程に、AIスタートアップは「③DX伴走支援」に強みがあります。逆に言えば、強み以外の領域については、カバーすることが難しいとも言え、領域ごとに異なる企業と連携してDX人材育成を進めることにはリスクもあります。

たとえば、コンサルファームのA社が育成計画の設計をして、それをもとにB社という研修会社にプログラムを依頼する。こうしたケースでは少なからずズレが生じてしまい、「育成施策実施後、実務に戻った際に不要なスキルばかり身についていた」「必要なスキルが実は得られていなかった」など、本当に目指したかった姿にたどり着かないといったことが起こりがちです。

エクサウィザーズでは、独自開発したプロダクト「exaBase アセスメント&ラーニング」を活用し、育成計画の設計からDX伴走支援まで一気通貫で担っているのが特徴です。

exaBase アセスメント&ラーニング

 また、これらを実現できるのは、エクサウィザーズが経験豊富なコンサルタント、アップデートを重ねるプロダクト、AI開発のケイパビリティのすべてを備えているユニークネスな企業だからだと考えています。

エクサウィザーズのDX人材育成支援事例

私たちが考えるDX人材育成のポイントは2つです。

1つ目は、個人の成長に閉じず、ビジネス上の成果獲得までの支援を行うことです。
人材育成は、育成対象となった人材が実際のビジネスで成果を出せるかが非常に重要です。そのため、エクサウィザーズではDXのアクションやその先の成果もKPIに盛り込んで設計します。一気通貫で提供できるからこそ、ビジネス上の成果獲得まで効果検証で見ていくことができる。これは私たちの大きな強みだと認識しています。

2つ目は、個社に応じた最適なプログラムを提供することです。
企業が最小限の労力で最大の成果が得られるような設計・プログラム実施・伴走支援をすることで、スムーズに人材育成を進めることができます。私たちは育成計画の設計からご支援をしているので、個別カスタマイズも適切に行うことができます。これもエクサウィザーズのDX人材育成の強みとなっています。

具体的な事例としてアフラック生命保険株式会社様との取り組みをご紹介します。

アフラック生命保険株式会社様とは2020年3月から資本業務提携を結び、全社DXの推進や新規事業開発で協働しています。そのうちの一つのテーマとして「全社におけるデータドリブン文化」を醸成するためのDX人材育成支援を行うこととなりました。

背景には全社の社員一人ひとりが「データドリブン」で企画を立案し、「データドリブン」で意思決定できるカルチャーを作っていきたいという意志がありました。そこで自ら率先してデータドリブンな判断・意思決定を実践し、メンバーへの普及・実践をサポートする「データアンバサダー」を輩出することとしました。

まず、全体の育成計画の設計を行い、同時にKPIや目標も設定します。本事例では弊社独自開発の、DX人材に必要なスキル×素養をWeb上で診断するデジタルイノベーターアセスメント(DIA)を使って「いつまでに、何名が、どのくらいのスコアを取れるようにするか」という点をKPIに盛り込みました。

研修期間は半年とし、インプットのみの研修でなく、データアンバサダーが自身の所属している部署の課題をデータドリブンでどう解決するかを企画立案いただくという実践的な内容としました。また、隔週30分の1on1を基軸として、集合型の研修内容をアウトプットできるように1人ひとりの受講者に寄り添い支援し、できるだけ短期間で集中的にデータアンバサダーを育成するプログラムを提供しました。

その結果として、DIAのスコアはDX銘柄に指定されている他社と比べ、すべての指標で上回ることができました。さらに、受講者へのアンケートによると、「自らデータに基づく意思決定ができるようになった」はもちろん、「研修で学んだスキルや考え方を自部署の他のメンバーに教えることができる」と回答された方も9割を超え、データアンバサダーのミッションを推進するための行動変容を促すことができました。

アライアンス推進事業部ってどんな事業部?

 エクサウィザーズにおいてDX人材育成を担っているのが、アライアンス推進事業部とDX人材育成プロダクト部です。

アライアンス推進事業部

アライアンス推進事業部は、協業関係もしくは資本業務提携を行っている先進的なDX推進企業に対して協業の実現、もしくはDX推進の支援を行う部署です。

具体的には、

  • 技術派遣領域でのDXリスキリングを行う共同事業

  • 各部署でDX推進を担う「データアンバサダー」育成プログラムの開発・実施

  • 新卒もしくは異動者の非IT人材に対してリスキリングを行い早期戦力化するプログラムの実施

  • 既存社員の採用選考時データを活用したハイパフォーマー予測モデルの構築

といった、必ずしも「人材育成プログラム」に閉じない、いろいろな取り組みをご支援しています。

ご支援した事例は、単に個別カスタマイズして企業に提供するだけで終わらず、「exaBase アセスメント&ラーニング」というDX人材アセスメントツールに反映させ、汎用化していきます。この「exaBase アセスメント&ラーニング」は、次に紹介するDX人材育成プロダクト部と連携をしながら運用しています。

また、アライアンス推進事業部では、人事コンサルティング経験者、戦略コンサルティング企業出身、人材育成・HRテック等の多様なバックグラウンドと高いスキル/経験を持つメンバーが活躍しています!

私たちは日本の中でもDX先進企業における課題に取り組んでいます。それはいわば「日本のDX推進事例をつくっていく」ということ。そういった経験ができる環境はなかなかないと思います。

DX人材育成プロダクト部ってどんな事業部?

DX人材育成プロダクト部

DX人材育成プロダクト部は、「企業のDXを加速させて、日本の生産性をあげていく」というミッションのもと、「exaBase アセスメント&ラーニング」を運用しています。

参画メンバーは、「exaBase アセスメント&ラーニング」のPdM、人材領域で高度な提案を行うセールス責任者、DX人材アセスメントツール(通称DIA)というアセスメント開発者、複雑性の高い本プロダクトのコミュニケーション面を担うカスタマーサクセス、マーケティング担当で構成されています。それぞれがそれぞれの領域で非常に専門性高く活躍しています。

コンサルタント出身者も多いエクサウィザーズですが、DX人材育成プロダクト部が属するDX人材育成事業部にジョインすると、業務に対するスタンスは少し変わってきます。

たとえばコンサルティング会社では、「クライアントに対する提案」になりますが、DX人材育成事業部では、クライアントというよりはマーケットに対する価値提供を軸に考えます。個々の企業の課題にカスタマイズするだけではない業務のあり方になっていくことは面白さも大きいです。

現在、各ポジションで採用募集中です。

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