見出し画像

エクサウィザーズに興味を持っていただいた方へ。私たちが大切にする「創業メンタリティ」について。

こんにちは、エクサウィザーズでは取締役兼事業統括部長の大植択真(@exa_ouetakuma)です。学生時代は都市・建築領域におけるデータサイエンス・AIの研究を行い、新卒でBCGに入社。インフラ、メーカー、商社の成長戦略、企業変革、新規事業立ち上げなどのプロジェクトに従事した後、エクサウィザーズに入社しました。

画像3

現在は、エクサウィザーズの事業全般マネジメントを行っています。例えば、中長期事業計画策定・実行、目標達成に向けた組織力強化などがメインのミッションです。また、社長室では、エクサウィザーズならではの新しいビジネスモデルの開発や事業間のシナジー創出、アライアンスまで踏み込んだ非連続的な成長打ち手の立案、実行を行っています。

この記事では、私がエクサウィザーズで働く上で大切にしており、また一緒に働くメンバーにも伝えたい「創業メンタリティ」という概念について紹介します。

創業メンタリティとは何か。エクサウィザーズとの関係性について

創業メンタリティとは、外資系戦略コンサルティングファームのベインアンドカンパニーが出しているコンセプトです。このコンセプトについて、元ベインアンドカンパニーの日本代表で、現在エクサウィザーズで社外取締役を勤めて頂いている火浦俊彦さんはエクサウィザーズにおける体験も踏まえて纏めた『AIは企業の姿をどう変える ~AI導入は企業に創業メンタリティを蘇らせる~』の中でこう記しています。

以下、『AIは企業の姿をどう変える~AI導入は企業に創業メンタリティを蘇らせる~』引用

 “創業時の組織は創業者と現場、そして売る商品・サービスしかない。中間管理職は存在しない。創業者は現在の顧客が満たされていないもの、業界の非合理を解決する為に新たなテクノロジーも活用しながら、革新を進めるインスピレーショナルなリーダーであり、自分のビジョンを実現してくれる現場を大事にする。

現場は顧客に新たな商品・サービスを顧客に理解してもらうべく、ありとあらゆる知恵を使って日々奮闘する。創業目線は、成長途上の新興企業が規模と資金力で勝る既存企業と競争するとき優位に立つカギであり、「オーナーマインド」「革新思考」「現場へのこだわり」といった3つの要素を含んでいる。ベインの研究ではこの創業時のメンタリティを維持・復活させることが企業パフォーマンスを左右することが判明した。創業メンタリティのある企業はそうでない企業に比べ3倍のリターンを出している(参照:『AIは企業の姿をどう変える』、火浦俊彦)

引用:
https://www.bain.com/ja/insights/compass-report-vol.4---ai-transformation/
https://www.bain.com/contentassets/1cf8b80eee73445dac7db54e11767f87/compass-vol.4-2019.pdf

これをはじめて読んだときコンセプトが非常に面白いと思いましたし、「スタートアップらしさ」を表す指標であると思いました。レポートでは”大企業がどう変わるか?”という観点を中心に書かれていましたが、スタートアップである私たちは、当然に創業メンタリティを持ち続けなければならない、と思っています。

それでは、創業メンタリティがどう組織成長や個人の成長に関係するのかを考えてみましょう。

エクサウィザーズは『AIを用いた社会課題解決を通じて、幸せな社会を実現する』という大きなミッションを掲げて事業を展開しています。

エクサウィザーズでは、このミッションを体現する行動指針として5つのCredoを設けています。このCredoを最大化するのが「創業メンタリティ」です。

画像1

Credoは会社としてどのような行動をとるべきかを明文化したものであり、全社共通の価値観の浸透、意思決定速度を速めますが、その行動の成果を最大化するためには、どれくらいの推進力を持って動いたかが大切です。逆に、行動量が圧倒的に高くとも、その向かう先が企業の目指す方向性と異なっていれば、それは徒労に終わってしまいます。

つまり、両方が社会課題解決に向けた強い組織力を生むために不可欠であるという考え方です。

スクリーンショット 2021-05-31 17.43.23

 大きなミッションを実現するには大きな挑戦が不可欠です。そういった観点でも、社会課題解決に向けた推進力を生むために、社員一人ひとりが「創業メンタリティ」を持つことが重要だと思っています。

また、エクサウィザーズの主軸であるAIと創業メンタリティにも関係があります。火浦さんの論考の中で下記の考え方が触れられていました。

以下、『AIは企業の姿をどう変える~AI導入は企業に創業メンタリティを蘇らせる~』引用

AIの導入によって企業は創業時のようにベンチャー化し、創業メンタリティを取り戻していく

 AIの導入は現場に必要なスキル・能力を明示化する。適応させ、磨き込むことで現場の能力を徹底的に向上させることができる。そして組織が大企業化するに従って肥大化し、放置すれば企業の官僚化の温床となるミドルの多くの仕事は、AIの仕事として置き換えられる。極端に言えば、ミドル層を消滅させ、創業時のようにリーダーと現場しかいないベンチャーのように企業は姿を変える。

 ミドルはより上位の経営リーダーとなる道を目指すか、現場に降りて現場を鼓舞するリーダーとなる、あるいは現場でしかわからない知恵、ニュアンスを捉え、AIにどのようなデータを与えていくのかを考え、AIを鍛える側に回ることが必要になるであろう。
AIにどのようなデータを与えるかで優れた答えが出るかが左右される。ある意味、現場と顧客、組織の実態を理解し尽くしたミドルこそが、AIに提供する最適なデータを指し示すことのできるAIの指南役としての役回りを演じられるのである。

 では、創業時のような組織構造を取り戻した企業のトップには何が求められるか。さらに目線を上げ、より高い視座、ビジョンで企業を次の方向に導いていくことが必要になるであろう。そしてそのビジョンに必要な人材ポートフォリオの構築者としての役割が求められる。

少し補足すると、大企業的な観点では、AIによって企業のリーダーが『経営リーダー』と『現場を鼓舞するリーダー』とに分かれていくため、中間管理職のトランスフォーメーションが必要です。ここには経験豊富な人材が多いので、経営や現場で実際に活躍しながら、タテの繋ぎ役でなくヨコの繋ぎ役(AI技術と事業の繋ぎ等)にトランスフォームしていくでしょう。

一方で、スタートアップである当社のメンバーには『経営』『現場』のいずれではなく、両立を求めていければと思います。例えば、グループ会社ボード/JVボード候補として入社頂き、現場感を大事にしながら新たな事業・会社を立ち上げ、スケールさせ、将来的には社会課題を解決する経営者に成長して欲しいと思っています。

私たちはAIを核としたプロダクトを様々なお客様に提供しています。つまり、個社に対して創業メンタリティをインストールし、企業の新陳代謝を上げる活動だとも言えるわけです。顧客にサービス提供しているからには、私たち自身がまず創業メンタリティを持つこと。それこそが、AIを用いた社会課題の解決には、不可欠なのではないかと考えています。

画像5

(火浦さんには全社向けに講演いただいたことがあります)

参考:全社会で使った資料

画像3


創業メンタリティの自分ごと化

ここまで、エクサウィザーズという組織と創業メンタリティの関係について紹介しましたが、とはいえどうやって創業メンタリティを体現するのか、行動に落とすのか、という疑問が浮かんだ方もいると思います。この段落では、実際に私が「オーナーマインド」「革新思考」「現場へのこだわり」の三つをどのように意識しているのかを紹介します。

「オーナーマインド」

まず、社会課題を自分の課題だと思うこと。松下幸之助さんの「雨が降っても自分のせい」という言葉が好きでそれに習って、起こったことは基本自分に原因があるというスタンスを取っています。

ラストマンシップを磨き、自分が会社の最後の砦だと思い込む。勝手に小さくスコープを決めず、会社の成長に寄与することであれば出来ることは何でもやる。会社の財布(PL)を自分の財布だと思う。PLは百万円単位で細かく見る、全社の業績ダッシュボードは毎日見て何が成長ドライバーか?どうギャップを埋めるか?を常に考える(実際には一日5回は見ています、笑)。スピードを奪う非合理なプロセスや制約は排除する。メンバーであっても、今の立場ではなく組織図上の2段上、もしくは経営者の視点で物事を捉えようとすること。

「革新思考」

常に差別化し続けようとする。小さくまとまらず、明るい未来を中長期的な未来志向でイメージする。事業が上手くいっていても、日々変わっていく市場・顧客からするとすぐに時代遅れになってしまうことを怖がる。面白さ・ワクワク・ユニークネスを大事にすること。

「現場へのこだわり」

意思決定は社内ロジックではなく現場(顧客・市場)起点で行う。マネジメントこそ、現場・顧客に頻繁にアクセスするべき。高い顧客の解像度を持って重要な局面での意思決定を行う。何が何でもエクサウィザーズが顧客に支持されるためにどうすればいいかを考える。必ず顧客とのミーティングではネクストステップを勝ち取る、ここで次に繋がらないと次の機会は二度と無いという思いでいます。

当事者意識を超えて、オーナー意識を持つ

 創業メンタリティは「スタートアップらしさ」を体現するコンセプトであると思っています。「オーナーマインド」「革新思考」「現場へのこだわり」という3つの考え方に基づき、判断・実行していく。特にこの中で重要なのは「オーナーマインド」だと思っています。

よく、「当事者意識」が重要と言われることは多いですが、私は当事者意識からオーナーシップに昇華させることが大切だと思っています。言葉としても、「オーナー」と「当事者」では責任や視座の高さも違いますよね。スタートアップでは一人一人が当事者を超えた「オーナー」であるべきであり、そうすれば先ほど述べた×3倍以上のインパクト、ひいては社会課題解決力が高い組織になると思っています。

 更に、スタートアップで働く際には「世の中を変えたい」「必要なことは全てやる」というマインドセットが求められます。大企業的な働き方では、既存の延長でしか考えられない、出来そうな範囲でしか改善ができないといったこともあると思います。結果として、そういった方には任せる仕事も小さくなる、付くスキルも限定的になってしまう、人脈もつかず社内調整すら知人がいないと苦戦するという負のスパイラルになってしまいます。

創業目線とは、必ずしも創業せよという意味ではなく、自分で高い目標を立てコミットすること、組織の枠を超えて自分がコントロールできない領域まで踏み込んで高い視座で思考し続けること。結果、社内外に数多くの仲間が生まれ、勝手に仲間を紹介してもらい、それがまた仕事になる。特にエクサウィザーズのような社会課題という難題に立ち向かっていく必要のある会社では、重要なポイントと思っています。

述べてきたように、これから一緒に社会課題を解決することを目指して入社頂く方には、5つのCredo・創業メンタリティを実践してほしいと思っています。

エクサウィザーズでは定期的にマネージャー向けMeetUpを開催しておりますが、創業メンタリティ浸透に向けて、個人の創業メンタリティを図るアセスメントを独自開発して受験してもらいました。また、高い目標をセットするCredo Sheet(社長の石山が開発)とOKR、定期的なエンゲージメントサーベイによるPDCAも人事部主導で回して組織力の向上を図っています。

今日は自らが大切にしている創業メンタリティを軸に大事にしている働き方についてお話しさせて頂きました。創業目線を持って社会課題解決という大きなチャレンジをしたい方はぜひ、挑戦をお待ちしています!

編集後記

こんにちは、採用広報のイノウです。記事の編集を担当しております。
以前、私も「創業メンタリティ」について広報の目線で個人的に書いたことがあり、大植さんから「よければ編集後記を」とのことで、筆をとっています。

上の文章でのスライドで触れられているように、ベイン・アンド・カンパニーのパートナーであるクリス・ズックとジェームズ・アレンは共著で「創業メンタリティ」という本を出しています。

本書の解説を火浦さんが担当しているのですが、そこで「戦略番頭」という存在に触れています。「戦略番頭」とは、創業者に代わって「創業目線」を組織に浸透させる役割を担った人のこと。

なぜ、「戦略番頭」が必要なのか。その疑問に対して、火浦さんはこう述べています。

創業目線があるリーダーの育成のスタートポイントは、言うまでもなく創業者である。(中略)しかしながら、創業者はそもそも事業の拡大に興味があり、かつ、事業拡大に全身全霊を傾けて全力で疾走している。必ずしも人材の育成に興味あるいは余裕があるわけではない。

つまり、創業者に代わって「戦略番頭」が創業者の意思を社内外に伝播していくことが求められる、というわけです。しかし、エクサウィザーズにおいては少し事情が異なります。弊社で求められるのは、経営目線と現場目線の両方を持つ存在。番頭を超え、戦略を練り伝播することに加え、現場にも赴いていく「智将」のような人です。

メンバー一人ひとりが「智将」としての意識を持つ体制があれば、自ずと創業者の意思を自分の中で咀嚼する機会に繋がり、創業メンタリティが上がっていくはず。このような記事執筆もそれに当てはまるでしょう。

今後も記事に限らず、社内発の情報発信頻度を高めていく予定です。活動を通じ、「創業メンタリティ」をより高めていきたいです。

エクサウィザーズ では一緒に働く人を募集しています。興味のある方は是非ご応募ください!

大植さんと話してみたい方はこちらからご連絡下さい:








みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!